債券は上昇、円高・株安や5年入札順調で-長期金利3カ月ぶり低水準

債券相場は上昇。円高・株安に加え て、きょう実施された5年債入札が順調な結果となり、買いが優勢とな った。長期金利は0.6%を割り込み、3カ月ぶり低水準に達した。

東京先物市場で中心限月の3月物は前日比横ばいの144円90銭で始 まり、いったんは5銭安の144円85銭まで下げた。その後は、買いが優 勢となり、午後に入ると一段高。一時は145円03銭と、中心限月の日中 取引で昨年12月2日以来の高値を付けた。結局は10銭高の145円00銭で 引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の332回債利回 りは横ばいの0.60%で始まり、午前は同水準で推移。午後に入って、徐 々に水準を切り下げ、1ベーシスポイント(bp)低い0.59%と昨年11 月11日以来の低水準を付けた。2年物の337回債利回りは0.065%と4月 4日以来の低い水準。5年物の116回債利回りは0.5bp低い0.185%と、 新発5年債としては昨年12月4日以来の低水準。

みずほ信託銀行の吉野剛仁チーフファンドマネジャーは、「株価が 軟調地合いを継続しているうちは債券を売れない。投資家のポジション (持ち高)も軽いので買いが優勢」と指摘。「先週から利回り曲線傾斜 化の地合いが続いていた反動もあり、超長期債に買いが入っている。一 部生命保険会社による債券残高積み増しの動きも見られる」と述べた。

超長期債も上昇。20年物の147回債利回りは1.5bp低い1.44%。30年 物の41回債利回りは2bp低い1.605%。

東京株式相場は大幅続落。TOPIXは前日比1.3%安の1183.82で 終えた。外国為替市場で円相場は対ドルで1ドル=101円台後半に上昇 している。ロシア通貨の急落など新興国情勢に対する懸念が根強いほ か、米国小売統計の低調も心理的な重しとなっている。

5年入札、応札倍率上昇

財務省がこの日実施した表面利率(クーポン)0.2%の5年利付国 債(116回債)の入札結果によると、最低落札価格は100円06銭と事前予 想を1銭上回った。小さければ好調とされるテール(最低と平均落札価 格との差)は1銭と前回と同じ。投資家需要の強弱を示す応札倍率 は4.07倍と前回の3.72倍から上昇した。

財務省が午後3時15分に発表した5年利付国債の第2非価格競争入 札で落札額は1002億円だった。同入札は国債市場特別参加者(プライマ リーディーラー)を対象に一定の範囲内で追加購入することができる。

みずほ信託銀の吉野氏は、5年債入札結果について、「投資家から のしっかりした需要があった」と話した。三菱UFJモルガン・スタン レー証券の稲留克俊債券ストラテジストは、「景気ウオッチャー調査や 消費者態度指数などマインド面の指標がやや失速気味で、需給良好に加 えてファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)の後押しもある」と し、長期金利は5年債入札通過後に0.6%割れを試すと見込んでいた。

--取材協力:赤間信行 Editors: 山中英典, 青木 勝

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