キリン:純利益見通し市場予想に及ばず、比社株の買い増しも

国内飲料首位のキリンホールディン グスは13日、今期(2014年12月期)の連結純利益が前期比43%減の490 億円になる見通しだと発表、市場予想を下回った。株価は一時、昨年6 月以来の下落率となった。

株価は14日の取引で一時8%下落し、昨年6月21日以来の日中下落 率となった。午前9時28分現在、7.5%安の1317円で取引されている。 年初来では13日までに5.9%下落していた。

ブルームバーグが集計したアナリスト13人の純利益の事前予想の平 均は619億円だった。キリンHDは、営業利益が前期比2%減の1400億 円、売上高は同1.6%増の2兆2900億円との予想。市場予想はそれぞ れ1520億円、2兆2648億円だった。前期(13年12月期)の純利益は857 億円で、会社予想の900億円に届かなかった。

前期との比較では、シンガポールの飲料大手フレイザー・アンド・ ニーブ(F&N)の株式を売却したことによる特別利益がなくなること と、4月に予定されている政府の薬価引き下げが減益要因。F&Nの売 却額は約20億シンガポール・ドル(約1610億円)に上り、前期に約470 億円の投資有価証券売却益を計上した。

ジャパンインベストの大和樹彦副調査部長は、会社と市場の今期の 利益予想の違いについて「医薬事業の薬価基準の引き下げの影響が、十 分市場予想に織り込まれていなかったのではないか」と電話インタビュ ーで述べた。

キリンHDは決算資料で、15年12月期の営業利益目標を従来の1800 億円以上から1700億円以上に引き下げると発表した。傘下の協和発酵キ リンが研究開発費を増額することなどが理由。

サンミゲル株

国内ビール市場が低迷を続ける中、キリンHDは海外事業拡大への 道を模索している。東南アジアではタイに子会社があるほか、フィリピ ンのビール会社サンミゲルビールに約48%出資している。三宅占二社長 は13日の会見で「マジョリティー保有に関心がある」として、サンミゲ ルの親会社が保有する残りの同社株について、買い取りの「正式な要請 があれば検討する」と述べた。

大和氏は、サンミゲルはキリンの「アジア戦略には欠かせない」と いう。サンミゲルはフィリピンのビール市場で圧倒的なシェアを持って おり「絶対にマジョリティーを取るべきだ。数%の買い増しで過半数を 取れればコストパフォーマンスも高い」と述べた。

親会社サンミゲル・コーポレーションのラモン・アン社長は1月、 同社が保有するビール会社株について、複数の企業から最大60億ドル (約6000億円)で買い取りの申し出があったことを明らかにしている。

--取材協力:Kanoko Matsuyama. Editors: 宮沢祐介, 中川寛之

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