債券は下落、米債安・株高で売り-米FRB議長が緩和縮小継続を表明

債券相場は下落。イエレン米連邦準 備制度理事会(FRB)議長が議会証言で量的緩和縮小を継続する意向 を表明し、前日の米国市場で債券安・株高となった流れを引き継ぎ、売 りが優勢となった。

東京先物市場で中心限月の3月物は前営業日比9銭安の144円76銭 で取引を開始。いったんは3銭安の144円82銭まで値を戻す場面があっ たものの、その後は売りが再び優勢となり、一時12銭安の144円73銭ま で下落した。結局は、6銭安の144円79銭でこの日の取引を終了した。

三井住友アセットマネジメントの浜崎優シニアストラテジストは、 相場の動きについて、「ここ数日、市場の景気に対するセンチメントが 底打ちして良い方向に向かい始めており、円債市場では、金利が上昇 し、相場が調整している」と説明した。イエレンFRB議長の議会証言 に関しては、「これまで発言していた内容と変わっていない。米景気の 先行きに不安感が出ていたが、イエレン議長発言を受けて安心感を取り 戻した」と述べた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債は小安い展 開。332回債利回りは同0.5ベーシスポイント(bp)高い0.61%で始まった 後、徐々に水準を切り上げ、一時1bp高い0.615%をつけた。その後 は0.61%で推移している。

岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、イエレンFRB議 長の議会証言は、「内容は予想範囲内だったが、米景気は今後、拡大基 調が出てくるとの見方で株高になっている。投資家も買い余力はあるが 年度内に思い切ってリスクを取る状況にはなく、10年債は0.6%台前半 でこう着だろう」と指摘。「超長期債は投資家の買いが入りづらい分だ け金利も下がらないが、日銀の国債買い入れオペで売る流れが定着して おり、売り込む人もいないだろう」と語った。

超長期債も軟調。新発20年物147回債利回りは1.5bp高い1.475%、 新発30年物41回債利回りは2bp高い1.65%をつけた。

財務省がこの日実施した国債の流動性供給の入札結果(発行額3000 億円程度)は、公社債店頭売買参考平均値と比較した最大利回り較差が プラス0.015%、平均利回り較差はプラス0.013%となった。応札倍率 は2.55倍と、前回の4.61倍から低下した。

国内株式市場でTOPIXは3営業日続伸。前営業日比1.3%高 の1219.60で取引を終了した。

11日の米国債市場では10年債が3営業日ぶりに下落。雇用の伸びが 安定しない中で、イエレンFRB議長が債券購入縮小を継続させる考え を表明したことが手掛かりとなった。米10年国債利回りは前日比6bp上 昇の2.73%程度。一方、米株相場は4日続伸となった。

JPモルガン・チェース米国担当チーフエコノミストのマイケル・ フェロリ氏は、イエレン議長の議会証言はおおむね予想通りと指摘。 「同議長が下院金融サービス委員会に対する質疑応答に先立ち発表した 短い声明文中でも強調した『金融政策に関する継続性』は明らかに意図 的である。今後の金融政策に関し、前回声明文で示された基本的なスタ ンスを同議長が次回FOMC開催前に変更することはないとみている」 と説明した。

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