革新機構がロボットの「スキューズ」への出資発表、アマゾン追随

政府系ファンドの産業革新機構は、 産業用ロボットのベンチャー企業、スキューズ(本社・京都市)に出資 すると発表した。第三者割り当てを引き受ける形で5億円を上限に投資 する。同社は食品などの柔らかい素材をつかみ上げて移動させるロボッ トハンドの開発に成功しており、資金は事業展開の加速に充てる。

事情を知る複数の関係者が事前にブルームバーグ・ニュースの取材 に明らかにしたところによると、取得する株式は約20%に相当する。ス キューズは今後2年程度で上場を目指すという。

ロボット開発のベンチャー企業への投資や買収の動きが日米で加速 している。米アマゾンは2012年、倉庫内で商品を移動するロボットを製 作する米キバ・システムズを買収。関係者によれば、この買収で機構は ロボット事業に目を向け、スキューズとの協議を始めるきっかけになっ た。少子高齢化が進む日本では、自動車部品や食品加工などの工場で労 働者の高齢化や人材難、人件費上昇などに直面している。

スキューズは1997年創業。食品や医療品、自動車部品などを持ち上 げて定置させる搬送用の5軸(5指)ロボットを製造している。最大重 量1キロを前後、左右、上下に移動させることができ、生産・加工ライ ンに設置できる。食品などの柔らかい素材も扱え、低コストで人間との 共同作業も可能になる。

スキューズの従業員数は現在約80人。 売り上げは過去4年間で3 倍以上増加し、13年9月期で約5億5000万円。ロボットの開発のみなら ず、ロボットハンドを組み込んだシステムインテグレーションを強みと し、今後は東南アジアや中国、北米、欧州など世界展開を狙う。

ロボットベンチャーの買収では昨年、アンディ・ルービン上級副社 長の指揮の下、グーグルが日本のSCHAFT(シャフト)社を含む7 社のロボットベンチャー企業を買収している。

産業革新機構は、次世代の国富を担う産業創出を狙いに、産業競争 力強化法に基づき09年7月に設立され、技術革新や新たなビジネスモデ ル構築を目指す企業に投資している。投資能力は約2兆円。これまで に57件の総額約7000億円の投資を決定している。

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