アーク東短:取扱額5倍の1000億円目指す、GPIF参入で市場拡大期待

未公開株(プライベートエクイテ ィ、PE)ファンドの仲介などを手掛けるアーク東短オルタナティブ は、取扱金額を今後2、3年で現行の5倍に相当する1000億円への拡大 を目指す方針だ。世界最大の年金基金の年金積立金管理運用独立行政法 人(GPIF)がインフラ投資を始めるのに伴い、流動性の低い非上場 のプライベート資産の需要が増すと判断。人員も5-10人増やす。

GPIFは国債投資偏重からの脱却に向け、公的な機関投資家との 共同によるインフラ投資を検討している。これを受け、鈴木英典副社長 は、他の年金基金などもインフラやPEなどのプライベート資産を「ポ ートフォリオに追加しようという動き」が強まり、「市場が大きくなる 可能性がある」と指摘した。

今年はこうしたプライベート投資が「国内の投資家に根付く大きな 転換点になる可能性がある」と述べ、国内の投資家に国内外の優良ファ ンドを仲介したり、投資一任契約で資産運用を受託する機会が増えると みている。

同氏によると、海外の年金基金などは資産の1割程度をプライベー ト資産で運用しているのに対し、日本の年金基金では流動性が低いこと を理由に1%程度にとどまっている。同氏は、同資産は非上場で価格変 動が少ないうえ、流動性プレミアムも乗って効率的な運用が可能とし、 年金基金はこれを資産の3-5%組み入れるべきだと提唱する。

同社は1月に東短ホールディングスの出資を受け入れ、傘下となっ た。鈴木氏は1月7日付JPモルガン・アセット・マネジメントから移 籍した。

海外への資産売却仲介も

ここ数年の運用難に伴い厚生年金基金が解散や代行返上する際、流 動性の低いプライベート資産の処分が課題となっている。同社はこうし た資産の海外投資家への売却も仲介しているという。鈴木氏は、投資家 の間で「売却できないことはないとの理解が進む」とし、プライベート 資産の購入を促す契機になるとの期待を示した。

厚生労働省は、代行割れの厚生年金基金を段階的に解散させる方針 を打ち出しており、代行割れに至ってない基金も他の企業年金制度への 移行を促す法律が今年4月に施行する。

解散には母体企業による代行分の損失穴埋めが必要。円安・株高と いった運用環境の改善で、企業年金が解散しやすい状況になっており、 運用資産の現金化ニーズは高まるという。

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