豪中銀の次の一手で見方割れる、利上げ観測の一方雇用懸念も

オーストラリア準備銀行(中央銀 行)はさらなるジレンマに直面しつつある。トレーダーの間で1年以内 の利上げ観測がある一方で、自動車産業は消滅の危機に瀕し、失業率 は10年ぶり高水準に上昇すると見込まれている。

金利スワップ取引を基にしたクレディ・スイス・グループの指数に よると、トレーダーは政策金利が向こう1年で過去最低の2.5%か ら0.18ポイント引き上げられると予想。住宅価格の上昇がインフレ懸念 につながっていることが背景にある。豪ドルは4週間ぶり高値を付け、 豪2年物債の同年限の米国債に対する上乗せ利回り(スプレッド) は2.54ポイントと、10カ月ぶり高水準となった。

豪中銀は今月、緩和サイクル終了を示唆したが、次の動きをめぐり エコノミストの見方は分かれている。今月の中銀の金利据え置き決定以 降に発表された豪経済指標では、対中輸出が過去最高を記録し、住宅価 格が2010年以来の大幅上昇となったほか、民間企業の信頼感改善が示さ れた。一方、トヨタ自動車が17年末までに豪州国内での車両・エンジン の生産を中止すると発表したことで、同国自動車・部品業界では約5万 人の雇用が危機にさらされている。

豪銀最大手コモンウェルス銀行の金利戦略ディレクター、ジャロッ ド・カー氏(シドニー在勤)は「特に難しい時期にあり、市場やエコノ ミストの間でこれほど見解が割れているのはそのためだ」と指摘。「失 業率は徐々に上昇する見込みだが、懸念されるような上昇にはならず、 利下げを行うためのハードルはかなり高い」と述べた。

ブルームバーグ・ニュースの11日の調査によると、コモンウェルス 銀を含む11社が豪中銀は今年10-12月(第4四半期)までに10年以来と なる利上げを発表すると予想。13社は金利据え置きを予測し、6社が少 なくともあと1回の利下げが必要とみている。

原題:Toyota Exit Spurs Jobs Pain Amid RBA Rate Bets: Australia Credit(抜粋)

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