米国株:4日続伸、FRB議長証言で景気への楽観強まる

米株式相場は4日続伸。主な株価指 数の4日間の上げは約1年ぶりの大幅となった。イエレン米連邦準備制 度理事会(FRB)議長の議会証言を受け、量的緩和の一段の縮小を乗 り切ることができるほど景気は力強いとの見方が強まった。

鉄鉱石生産会社クリフス・ナチュラル・リソーシズや肥料メーカー のモザイクが素材株の上げを先導した。ダウ工業株30種平均の構成銘柄 ではボーイングやゴールドマン・サックス・グループが高い。第4四半 期の売上高が予想を上回ったスプリントも上昇。処方薬供給最大手でド ラッグストアチェーン2位のCVSケアマークも上げた。新薬や客足の 伸びを背景に薬剤の売り上げが伸びた。

S&P500種株価指数は前日比1.1%高の1819.75で終了。ここ4日 間の上昇率は3.9%となり、約2週間ぶりに50日移動平均を上抜いた。 ダウ工業株30種平均は192.98ドル(1.2%)上昇し15994.77ドルで終え た。ナスダック総合指数は1%上昇し、年初からの下げを埋めた。

JPモルガン・プライベート・バンクの米株式責任者、スティーブ ン・リース氏は電話インタビューで、「市場は継続を好む。今朝の証言 内容はここ数カ月聞いてきたものと一致している」と発言。「量的緩和 の慎重なペースでの縮小は続くが、引き続きそれは緩やかに回復する経 済状況の結果としてだ。まだ景気は良い年になる軌道上にある」と語っ た。

イエレン議長

イエレン議長は経済成長が力強さを増し、労働市場では「幅広い改 善」が見られると指摘。「慎重なステップ」で債券購入を縮小させる考 えをあらためて表明し、資産購入には「あらかじめ決まった道筋」はな いと言明した。

さらに、経済成長は上向いてきているものの「労働市場の完全な回 復達成には程遠い状態だ」と指摘。「当局の二大責務の双方の達成に向 けて全力を挙げる。つまり完全雇用への復帰、そしてインフレ率を2% に戻すことだ。インフレ率については、2%を長期にわたって上回りも 下回りもしないようにする必要がある」と続けた。

連邦公開市場委員会(FOMC)は資産購入プログラムの規模を2 回にわたり縮小。850億ドルだった月額の購入規模は今月には650億ドル となっている。バーナンキ前FRB議長が主導した3弾にわたる量的緩 和で、S&P500種は2009年に付けた12年ぶりの安値から最大で173%上 昇した。

「整然とした証言」

ラッセル・インベストメンツのチーフ市場ストラテジスト、スティ ーブン・ウッド氏は「イエレン議長は安定を作り出すため非常に慎重に なるだろう。証言からは天才的なアイデアは飛び出さなかったが、非常 に整然とした内容だった。市場は議長のメッセージだけでなく、メッセ ンジャーとしての議長も支持するようになるだろう。金融当局は緩和的 な姿勢を続け、国債市場と株式市場が評価するような信頼性を維持する だろう」と述べた。

イエレン議長は金融市場の混乱について、米経済の見通しに大きな リスクにはなっていないと発言。S&P500種が2013年に30%上昇した ものの、資産価格は「バブルの領域」には入っていないとの認識を示し た。

ワシントンでの財政協議が合意に近いとの観測も買いを誘い、株価 は上げ幅を拡大した。下院は11日夜に債務上限の適用停止法案を採決す る。

S&P500種構成銘柄のうち16社がこの日決算を発表する。ブルー ムバーグがまとめたデータによると、これまでに業績発表したS& P500種採用銘柄のうち、76%で利益がアナリスト予想を上回った。売 上高が予想を上回ったのは66%。

原題:U.S. Stocks Rise for 4th Day as Yellen Fuels Optimism on Economy(抜粋)

--取材協力:Joshua Zumbrun、Namitha Jagadeesh. Editor: Jeff Sutherland

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE