英バークレイズ:1万2000人削減へ、利益急減-ボーナスは増加

資産規模で英2位の銀行、バークレ イズは今年、上級バンカー800人以上を含め最大で1万2000人の削減を 実施する方針だ。昨年10-12月(第4四半期)は投資銀行部門が赤字と なり全行の利益も急減した。

アントニー・ジェンキンス最高経営責任者(CEO)は11日の電話 会議で、約7000人は英国内で削減すると述べた。第4四半期の調整後税 引き前利益は1億9100万ポンド(約320億円)と、前年同期の14億ポン ドから急減した。一方で同行は、2013年分のボーナス支払いに割り当て る費用を24億ポンドとし、前年の21億7000万ポンドから増やした。

投資銀行部門の第4四半期税引き前損益は3億2900万ポンドの赤 字。前年同期は7億6000万ポンドの黒字だった。通年の税引き前利益 は37%減の25億2000万ポンドと、同行がまとめたアナリスト予想平均 の29億9000万ポンドを下回った。

業績不振にもかかわらずボーナスを増やしたことでジェンキンス CEOには批判が集まり、株価は下落した。同CEOは投資銀行部門の 不振について、業界全体での債券事業の弱さが理由と説明した。バーク レイズが訴訟や当局による制裁金、自己資本規制の強化に直面する中 で、同CEOは15年までに費用を17億ポンド減らすことを目指してい る。

メディオバンカのロンドン在勤アナリスト、クリストファー・ウィ ーラー氏は「バークレイズにとっての大きな問いは、投資銀行部門が資 本コストを上回る株主資本利益率(ROE)を稼ぎ出せるのかという点 だ」と述べた。「報酬比率の引き上げは少々ばかげており、市場はこれ に反応した。コストは市場予想に比べてあまりにも高かった」と付け加 えた。

株価は3.8%安の264.7ペンスで終了した。

高いコスト割合

13年の収入に対する費用の割合は71%と、前年の63%から上昇した が、ジェンキンスCEOはこの日、経費削減目標の達成に自信を示し た。同行は15年までにこの割合を50%台の半ばとすることを目指してい る。

バークレイズによると、投資銀行部門のインセンティブ報酬は15 億7000万ポンド。前年の13億9000万ポンドから増え、部門従業員の1人 当たりは約6万100ポンド(前年は5万4500ポンド)となった。

自身は13年分のボーナスを受け取らないジェンキンスCEOは2回 目の電話会議で、報酬水準を1行だけでコントロールすることはできな いとして株主の理解を期待していると述べた。

同CEOは、マネジングディレクター220人とディレクタークラス の行員600人を削減すると述べた。13年には7650人を削減し、昨年末の 人員数は13万9600人だった。

幹部減らし

サンフォード・C・バーンスティーンのアナリスト、チランタン・ バルア氏は米国の投資銀行と競争するためには人員やコストの削減を加 速させる必要があるかもしれないと指摘。「構造的に、マネジングディ レクターの15-20%を直ちに減らす必要がある」とし、米国の同業者の 回復を考えると「バークレイズのコスト削減はさらに痛いものになるか もしれない」と話した。

ジェンキンスCEOはコスト削減に加え、指標金利操作で制裁を受 けた同行の企業文化が変化したことを示す必要にも迫られている。この 日の発表文によると、同行のマネジングディレクターらは「正しい価値 観と行動」という基準に照らして評価された。

13年の配当は8億5900万ポンド(1株当たり6.5ペンス)。インス ティチュート・オブ・ディレクターズのコーポレートガバナンス担当デ ィレクター、ロジャー・バーカー氏は、ボーナスが配当の3倍近いとい うのは「いかなる業種においても正しいはずがない」と電子メールでコ メントした。

投資銀行部門の最大の収入源である債券・通貨・商品関連の収入は 第4四半期に前年同期比で16%減となった。引き受けや合併助言などか らの収入は5%減。同部門の13年通年の収入は9%減の107億ポンド。

10日の発表によると、全行の通年の利益は調整後税引き前で前年 比26%減の52億ポンド(アナリスト予想は54億ポンド)だった。

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