米国債(10日):10年債利回り、1カ月ぶり小幅レンジで推移

米国債市場では10年債利回りが1カ 月ぶりの小幅なレンジで推移した。イエレン米連邦準備制度理事会 (FRB)議長が今週の議会証言で労働市場の回復ペース鈍化を認める かどうかをめぐり、観測が広がっている。

財務省短期証券(TB)のレートは低下。財務省が実施した3カ月 物および6カ月物TBの入札では発行額が過去最大なった。財務省は債 務を上限内にとどめるよう実施している特別措置について、今月27日に 尽きる可能性があると説明している。3日に宣誓就任したイエレン FRB議長は11日、就任後初となる議会での金融政策報告を行う。先週 発表された1月の雇用統計では、雇用者の伸びが市場予想を下回った。

ED&Fマン・キャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の債券ト レーディング担当シニアバイスプレジデント、マイケル・フランゼーセ 氏は「特別措置の必要性は低下しているとの認識が示されることを望ん でいる」とした上で、「現在のところその見込みは五分五分だ」と続け た。

ブルームバーグニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前 週末比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.67%。こ の日は2.66-2.69%と、1月7日以降で最も小幅なレンジで推移した。 同年債(表面利率2.75%、2023年11月償還)価格は1/8上げて100 22/32。

売買高は減少

米政府債のディーラー間ブローカーで最大のICAPによると、米 国債の売買高は前週末比44%減の2320億ドル。これは1月21日以来の低 水準。イエレンFRB議長の議会証言を前に、取引が手控えられた。

5年債と30年債の利回り格差はここ1カ月での最大付近。金融当局 が債券購入の縮小を続けるとの観測が広がっている。利回り格差は2.18 ポイント。今月7日には2.20ポイントと、1月7日以降での最大を付け た。1月22日には2.06ポイントと、終値ベースで9月以来の最小となっ ていた。

政府が借り入れ権限を失う可能性がある中でTBレートは低下。2 月27日に償還を迎えるTBのレートはマイナス0.01%。7日は0.025% だった。

3カ月物TBのレートは入札後に0.06%に低下。7日は0.08%だっ た。6カ月物TBのレートは0.07%に下げた(7日は0.08%)。

債務上限問題

ルー財務長官は先週議会に対し、債務上限を引き上げるよう要請。 借り入れ能力が27日に尽きる可能性があるとの認識を示した。

ジェフリーズの政府債エコノミスト、トーマス・サイモンズ氏は 「きょうの入札は非常に好調だった」と指摘。「市場で債務上限問題を めぐる懸念があるというトーンを伝えるような内容ではなかった」と続 けた。

財務省は11日に3年債(発行額300億ドル)、12日に10年債(同240 億ドル)、13日に30年債(同160億ドル)の入札を実施する。

イエレンFRB議長は11日に下院金融サービス委員会で、13日に上 院銀行委員会でそれぞれ金融政策報告を行う。

スタンダード・チャータードの米金利ストラテジスト、ジョン・デ ービーズ氏は「イエレン議長がこのところの経済データの軟化をどう見 ているのかが注目される。主に天候の影響と考えるのか、成長見通しの 悪化を示唆していると捉えるのか、議長の認識が待たれている」と述べ た。

原題:Treasury Yields Trade in Tightest Range in a Month Before Yellen(抜粋)

--取材協力:Susanne Walker. Editors: Greg Storey, Kenneth Pringle

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