東京都知事に舛添氏、「原発ゼロ」の宇都宮、細川両氏ら退ける

猪瀬直樹氏の辞任に伴う東京都知事 選が9日行われ、無所属新人で自民、公明両党の支援を受けた舛添要一 元厚生労働相(65)が、原子力発電所の再稼働に反対し「原発ゼロ」を 訴えた宇都宮健児元日弁連会長(67)、細川護煕元首相(76)らを破 り、初当選した。任期は4年間で、舛添氏は2020年東京五輪に向けた準 備や少子高齢化などの課題に取り組むことになる。

舛添氏は「東京世界一実行宣言」を発表し、東京五輪や首都直下型 地震に備えたインフラ整備、待機児童の解消、特区制度を活用した規制 改革などを訴えた。NHKが放映した9日夜のインタビューでは「東京 を世界一の街にする」と語った。

宇都宮氏は環境や防災減災を重視した街づくり、「脱原発都市東 京」の実現などを訴えた。細川氏は原発について「再稼働にストップを かけ、自然エネルギー大国日本を世界に発信していく」などと主張。小 泉純一郎元首相も細川氏支持を街頭で訴えた。

当選した舛添氏は「原子力発電に依存しない社会の構築」も掲げて いるが、1月の出馬会見で「即原発ゼロ」は困難との考えも示してお り、「原発依存度を可能な限り低減」するものの、安全性が確認された 原発の再稼働を検討している安倍晋三政権の方針と近い。舛添氏が「原 発ゼロ」を掲げた宇都宮、細川両氏を退けたものの、首相は世論の動向 をなお見極めながら再稼働を判断していくことになる。

東京都選挙管理委員会のウェブサイトによると、舛添氏は211 万2979票を獲得し、98万2594票の宇都宮氏、95万6063票の細川氏、61 万865票の田母神敏雄元航空幕僚長(65)らを大きく上回った。投票率 は46.14%と2012年12月の衆院選と同日選挙となった前回(62.60%)を 下回った。

舛添氏は国際政治学者としてのテレビ出演などで知名度が高かった が、母親の介護経験などをきっかけに政界に転身。2001年の参院選で自 民党から出馬して初当選し、その後、厚労相などを務めた。同党が野党 時代の10年に党を離れ、新党改革を結成したことで自民党から除名処分 を受けたことがある。13年の参院選には出馬しなかった。

安倍首相は10日午前の参院予算委員会で、都知事選を振り返り、 「都民の政策的関心は大変、多岐にわたっている」と指摘。少子高齢 化、景気回復、東京五輪に向けた都市づくりなどの課題を挙げ、「ぜひ 私は舛添知事に期待したい」と述べた。鴨下一郎氏(自民)への答弁。

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