日本株は急反発、米雇用好転期待と海外株高安心-全業種上げ

東京株式相場は急反発。米国で失業 保険申請件数が減少し、雇用改善への期待が広がったほか、前日の米国 株がことし最大の上げとなるなど欧州、ブラジルなども含む世界株高の 流れで、行き過ぎた市場混乱への警戒が修正された。鉄鋼や繊維など素 材関連、海運など景気敏感業種を中心に東証1部33業種は全て高い。

TOPIXの終値は前日比26.77ポイント(2.3%)高の1189.14、 日経平均株価は307円29銭(2.2%)高の1万4462円41銭。

野村証券投資情報部の山口正章エクイティ・マーケット・ストラテ ジストは、「週間失業保険の数字も懸念したほどではなく、米国の状況 は良くなっている」と指摘。また、米テーパリング(量的金融緩和の縮 小)の新興国への懸念も市場では落ち着き始め、「アルゼンチンの特殊 事情という理解が進みつつある。リスク・オンの方向に向かっているの が昨日、きょうの動き」と話していた。

米労働省が6日に発表した先週の新規失業保険申請件数は、33 万1000件と前週の35万1000件から2万件減った。前週比での減少は3週 ぶりで、ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は33 万5000件だった。7日の米国市場では、1月の雇用統計が発表予定。非 農業部門雇用者数は18万人増と、回復ペースの拡大が見込まれている。

前日の海外株式は、米ダウ工業株30種平均が前日比1.2%高とこと しに入り最大の上昇率となり、ドイツやフランスなど欧州も上昇、ブラ ジル・ボぺスパ指数も2.4%高で、直近の新興国発の世界的な相場混乱 から反転の兆しが見えた。逃避先需要としての円買い圧力も後退し、き ょうのドル・円相場は、おおむね1ドル=102円付近で推移。きのうの 東京株式市場の終値時点101円44銭からドル高・円安方向だった。

午後一段高、アジアも堅調

好決算銘柄が素直に買われる流れも加わったきょうの日本株は、朝 方から幅広い業種、銘柄に買いが先行。週末を控えた持ち高整理の動き から午前後半は伸び悩んだが、午後に入るとじりじりと上げ幅を拡大。 きょうのアジア株が総じて上昇、前月比でやや低調だった経済統計を受 けた中国上海株も下げ渋り、市場参加者心理がさらに好転した。

英HSBCホールディングスとマークイット・エコノミクスが日本 時間きょう午前に発表した1月の中国サービス業購買担当者指数 (PMI)は50.7だった。前月は50.9。立花証券顧問の平野憲一氏は、 「上海が休みの間に波乱の動きがあったが、穏健な動きで安心感を与え ている」と見ていた。

大和住銀投信投資顧問の門司総一郎チーフ・ストラテジストは、 「これまでの下げが行き過ぎ、押し目買いが入った」とした上で、決算 発表が続く国内企業の業績動向も「増益基調に変わりはない」と指摘。 投資家らも冷静さを取り戻しつつあるようだ。

東証1部33業種の上昇率上位は電気・ガス、海運、証券・商品先物 取引、繊維、鉄鋼、鉱業、倉庫・運輸、その他金融、保険、ガラス・土 石製品など。相対的に素材など景気敏感業種の強さが目立ちった。

売買代金上位ではソフトバンク、ソニー、トヨタ自動車、三菱 UFJフィナンシャル・グループ、三井物産、野村ホールディングス、 三菱地所、コマツ、ニコン、新日鉄住金、自社株買いを行うNTTなど が上昇。ソニーは前日、2014年3月期の純損益見通しを1100億円の赤字 に下方修正したが、ゴールドマン・サックス証券では13年10-12月実績 は想定以上で、パソコン事業の人員転籍のみならず、5000人もの人員削 減を発表した点はポジティブと指摘した。

一方でスクウェア・エニックス・ホールディングス、パナソニッ ク、三菱重工業、ディー・エヌ・エーは安く、ジェイアイエヌは続落し た。東証1部の売買高は26億9276万株、売買代金は2兆3071億円。値上 がり銘柄数は1587、値下がりは163。

--取材協力:Anna Kitanaka. Editor: 院去信太郎

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