2月6日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロが対ドルで上昇、ECBの追加緩和見送りで

ニューヨーク外国為替市場ではユーロが対ドルで2週間ぶりの大幅 高。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が追加緩和策を発表しなかっ たことが買いを誘った。

ドラギ総裁はインフレリスクについて、上下両方向で引き続き限定 的になっているとの認識を示した。ドルは対円で上昇。7日発表の雇用 統計は非農業部門雇用者数の増加ペース回復を示すと予想されている。 オーストラリアの貿易収支が予想外に黒字となったため、豪ドルは米ド ルに対して3週間ぶり高値となった。ハンガリー・フォリントとトル コ・リラは上昇した。

みずほフィナンシャルグループの米為替セールス責任者、ファビア ン・エリアソン氏は「ドラギ総裁は景気を支援するとあらためて表明し たため、ユーロが対ドルで前向きに反応した。市場は米雇用者数がやや 強い内容になると予想している」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで前日比0.4%高 の1ユーロ=1.3590ドルと、1月23日以来の大幅高。対円では1.1%上 昇の1ユーロ=138円76銭。ドルは円に対して0.7%高の1ドル=102 円11銭。

新興市場通貨が3日続伸した一方、円は下落した。トルコやインド の中央銀行が自国通貨安に歯止めをかけようと利上げを実施し、新興市 場資産が安定したことが背景にある。

リラは対ドルで1.3%高の1ドル=2.2097リラ。新興市場通貨の上 昇をけん引した。トルコ中銀が先月、政策金利を2倍にしたことから銀 行の預金金利は上昇した。

「リラ建て債券は魅力的」

ISインベストメント・セキュリティーズ(イスタンブール)の債 券ストラテジスト、ユーガー・キューカク氏は電子メールで、「市場は 利上げの影響を認識し始めている。新興市場でのろうばい売りの弱まり と合わせ、リラ建て債券は魅力的なようだ」とコメントした。

豪ドルは週間ベースで2週連続で上げている。12月の貿易収支は4 億6800万豪ドルの黒字となった。エコノミスト予想は2億豪ドルの赤字 だった。

ECBのドラギ総裁は追加利下げの決定を3月まで待つ方針を示唆 した。

総裁は政策決定後の記者会見で「高い水準の金融緩和を維持し、必 要ならば一段の断固たる措置を取るという固い決意に変わりはない」と 表明。「ECBの政策金利が現行またはそれ以下の水準で推移するとの 政策委員会の考えをあらためて強く表明する」と強調した。

「3月まで待つ」

ナショナル・オーストラリア銀行の通貨ストラテジスト、ギャビ ン・フレンド氏(ロンドン在勤)は「ドラギ総裁は中期の物価見通しに 関する一段の分析が来月には入手可能になると指摘した。どのような政 策行動もその時まで待たざるを得なくなることを示唆していると捉える 声があり、ユーロは上昇した」と語った。

主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポ ット指数は0.1%低下の1025.75となった。これで4日連続低下。

7日発表の非農業部門雇用者数は18万人増が予想されている。12月 は7万4000人増と、2011年1月以来の低い伸びにとどまった。失業率 は6.7%で横ばいと予想されている。

原題:Euro Rises Most in Two Weeks as ECB Refrains From Extra Stimulus(抜粋)

◎米国株:主要株価指数が今年最大の上げ-失業保険申請や決算を好感

米株式相場は上昇。主要株価指数は今年最大の上げとなった。新規 失業保険申請件数の減少やウォルト・ディズニーやアカマイ・テクノロ ジーズなどの決算で利益が予想を上回ったことが好感された。

ディズニーが高い。アカマイは20%超の上げとなった。同社はアッ プルやソニーなどの企業向けにインターネット上のデータ高速配信サー ビスを手掛ける。コカ・コーラも上昇。同社は5日、米グリーン・マウ ンテン・コーヒー・ロースターズの株式10%を約12億5000万ドル (約1270億円)で取得することで合意したと発表した。ツイッターは急 落。同社の決算は市場が予想していた以上の赤字となった。またユーザ ーの伸び鈍化も明らかになった。

S&P500種株価指数は前日比1.2%高の1773.43。ダウ工業株30種 平均は188.30ドル(1.2%)上げて15628.53ドル。両指数とも上昇率は 昨年12月18日以来で最大となった。

フィラデルフィア・トラストの最高投資責任者(CIO)、リチャ ード・シーシェル氏は「経済はある程度安定した改善が見られ、企業決 算も順調だ」と指摘。「経済指標の改善はプラスだ。若干の信頼感押し 上げにつながる」と加えた。

S&P500種は今年に入り4.1%下落。週初からは0.5%下落となっ ている。製造業統計が期待外れな内容だったことから、経済の力強さを めぐり懸念が広がった。

失業保険申請

先週の米新規失業保険申請件数は3週間ぶりに前週比で減少した。 米労働省によると、先週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は33 万1000件と、前週の35万1000件(速報値34万8000件)から2万件減少し た。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値 は33万5000件だった。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査の中央値によれば、7 日発表される1月の米雇用統計での民間部門の雇用者は18万8000人増が 見込まれている。昨年12月は8万7000人増だった。

S&P500種は1月15日に過去最高値となる1848.38を付けて以降、 最大5.8%下落。米金融当局の量的緩和縮小で新興市場からの資本逃避 が加速する中、今年に入り世界の株式市場では時価総額にして約3兆ド ルが失われた。

マクロ経済

欧州中央銀行(ECB)とイングランド銀行(英中銀)はこの日、 政策金利を据え置いた。ECBのドラギ総裁はフランクフルトでの記者 会見で、ユーロ圏の成長へのリスクは引き続き「下向き」だと述べた。

マニング・アンド・ネイピアのポートフォリオストラテジスト、グ レッグ・ウッダード氏は「市場参加者は再びマクロ経済データに焦点を 戻している」と指摘。「米量的緩和の縮小が続き、世界経済は減速しつ つある。こうした状況ではボラティリティがやや高まる」と述べた。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数( VIX)は今年に入り26%上昇。この日は14%下げて17.23。

この日はS&P500種の構成企業のうち23社程度が四半期決算を発 表。ブルームバーグのデータによれば、今決算シーズンではこれまで に330社程度が発表を終えた。うち76%で利益が予想を上回り、66%で 売上高が予想を超えた。

S&P500種の業種別10指数は全て上昇。選択的消費関連が特に上 げた。

ウォルト・ディズニーは5.3%高の75.56ドル。上昇率は11年11月以 来で最大。同社の10-12月(第1四半期)決算は、調整後の利益がアナ リストの予想を上回った。アニメ映画「アナと雪の女王」のヒットで映 画部門が好調だった。

アカマイは21%上昇し57.18ドル。これは7年ぶりの高値。コカ・ コーラは1.1%高の38.03ドル。

ツイッターは24%安の50.03ドルと、11月の上場以来で最大の下げ となった。

原題:S&P 500, Dow Average Post Biggest Gains This Year Amid Jobs Data(抜粋)

◎米国債:3日続落、雇用統計の発表控え安全逃避需要が後退

6日の米国債は下落。10年債利回りは3日続伸した。7日に発表さ れる米雇用統計では雇用者の増加幅が前月よりも拡大すると見込まれて おり米国債に対する逃避需要が後退した。

労働省の発表によると先週の新規失業保険申請件数は前週から減少 し、金融当局が緩和策の縮小を一段と進めるとの見方が強まった。政府 は来週、過去最大規模となる3カ月物と6カ月物のTビル(財務省短期 証券)入札を実施する。債務上限の適用を一時的に停止する措置が2月 7日に失効することから、Tビル入札で財政の柔軟性が高まる。

バンク・オブ・モントリオール傘下BMOキャピタル・マーケッツ の政府債トレーディング責任者、スコット・グレアム氏(シカゴ在勤) は、「景気は今も緩やかではあるが拡大している。金融当局も緩和策の 縮小を続けている。これが利回り上昇にある程度影響している」と述べ た上で、「ただ明確な景気動向は分からない」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)上昇して2.70%。同年債(表面利率2.75%、2023年11月償 還)価格は9/32安の100 13/32。30年債利回りは2bp上昇し て3.67%。一時は3.68%と1月29日以来の高水準となった。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチのMOVE指数は 4日ぶりに低下して67.2bp。前日は1月9日以来の高水準となる67.3 bpをつけた。

利回り格差拡大

2年債と10年債の利回り格差は3日連続で拡大。投資家が経済成長 のペース加速を見込んでいることが示唆された。238bpと、終値ベー スで1月28日以来の最高をつけた。

米労働省によると、先週の新規失業保険申請件数(季節調整済み) は33万1000件と、前週の35万1000件(速報値34万8000件)から2万件減 少した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央 値は33万5000件だった。

ブルームバーグがまとめたアナリスト予想によると、米労働省が発 表する1月の雇用統計は18万人の雇用増が見込まれている。12月は7 万4000人増と、2011年1月以来で最低だった。昨年の平均値は18万2170 人増だった。

雇用統計を待っている

RWプレスプリッチの政府債取引担当マネジングディレクター、ラ リー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「誰もが7日の重要な雇 用統計を待っていることは明らかだ」と述べ、「新興市場や株価の安定 化によって、ある程度のフロス(泡)が解消され、米国債に利益確定の 売りが見られた。安全性を求めた買いが市場からなくなりつつある」と 指摘した。

米財務省は10日の週間入札で3カ月物(420億ドル)と6カ月物 (420億ドル)を発行する。3カ月物の入札規模は前週比で140億ドル 増、6カ月物は220億ドル増となる。

財務省によると、11日に3年債(300億ドル)、12日に10年債(240 億ドル)、13日に30年債(160億ドル)の入札を実施する。

ブルームバーグがまとめたデータによると、償還期限が10年以上の 国債のリターンは1月に6%だった。新興市場の混乱で米国債への逃避 需要が増加した。

先物動向によると、米政策金利が2015年1月までに少なくと も0.5%に引き上げられる確率は11%となっている。米金融当局は2008 年以来、事実上のゼロ金利を続けている。

ブルームバーグ米国債指数は年初から1.7%上昇。新興市場通貨の 下落や経済成長減速の兆しで米国債への逃避需要が増加した。

原題:Treasuries Fall Third Day Before Data Forecast to Show Job Gain(抜粋)

◎NY金:小幅高、逃避需要やECB総裁発言で-銀は4日続伸

ニューヨーク金先物相場は小幅高。銀相場は8月以来最長の4日続 伸となった。逃避需要が根強いほか、欧州中央銀行(ECB)のドラギ 総裁はこの日、必要ならば行動する意思も用意もあると述べた。

シティグループの商品先物スペシャリスト、スターリング・スミス 氏(シカゴ在勤)は電話インタビューで、「ドラギ総裁の発言はハト派 的だ」と指摘。「世界の成長に関する懸念がある中、世界の金融当局者 にとって金融緩和措置を解除するのは容易ではないだろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前日比0.1%未満上げて1オンス=1257.20ドル。銀先物3月限 は0.6%上昇。4日連続上昇は昨年8月27日以来の最長。

原題:Silver Posts Longest Rally Since August on Rising Haven Demand(抜粋)

◎NY原油:3日続伸、失業保険申請件数の減少が影響

ニューヨーク原油先物相場は3日続伸。米週間新規失業保険申請件 数が3週ぶりに減少したことが影響した。欧州中央銀行(ECB)の追 加策見送りでユーロが上昇したことも、原油の買い材料となった。

エナジー・アナリティクス・グループのディレクター、トム・フィ ンロン氏は「失業保険申請件数が材料だった」と述べ、「それが相場を 押し上げた。ECBも大きな要因だった」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前日 比46セント(0.5%)高の1バレル=97.84ドルで終了した。

原題:WTI Crude Climbs for a Third Day as U.S. Jobless Claims Decrease(抜粋)

◎欧州株:続伸、決算好感でダイムラー高い-ECB政策金利据え置き

6日の欧州株式相場は上昇。指標のストックス欧州600指数は続伸 した。欧州中央銀行(ECB)が政策金利を過去最低に据え置いたほ か、ダイムラーやボルボなどが発表した決算で利益が予想を上回ったこ とが手掛かり。

ドイツの自動車メーカー、ダイムラーは2.6%上昇。同社の2013 年10-12月(第4四半期)は45%増益だった。スウェーデンのトラック メーカー、ボルボは4.6%上げた。四半期の営業利益が予想を上回っ た。フランスの通信機器メーカー、アルカテル・ルーセントは9.2%の 大幅高。四半期決算が2年ぶりに黒字に改善した。

ストックス欧州600指数は前日比1.5%高の322.77で終了。これは昨 年12月19日以来の大きな値上がり。年初来では1.7%下げている。

ノッツ・ストゥッキ(ジュネーブ)で資産運用に携わるピエール・ ムートン氏はインタビューで「相場の調整がまあまあ済んでいたので、 市況はやや改善した」と発言。「ECBに関しては明らかに失望した が、期待に逆らい続けるのもそれほど長くないだろう。政策金利を引き 下げるか、市場への流動性を供給すると思う。欧州のインフレデータは 本当に懸念材料だ」と続けた。

ECBはこの日、政策金利を0.25%に据え置いた。ブルームバーグ がまとめたエコノミスト66人を対象にした調査で62人が予想した通りだ った。4人は0.1%への利下げを見込んでいた。ドラギ総裁は政策決定 後の記者会見で、インフレ見通しが悪化ないしは短期金融市場が再び混 乱した場合、ECBが行動するとあらためて表明した。

1月のユーロ圏インフレ率は0.7%に低下し、2009年以来の低水準 に並んだ。これはECBが目安とする2%弱の水準の半分未満。

6日の西欧市場では18カ国全てで主要株価指数が上昇。独DAX指 数は1.5%、仏CAC40指数は1.7%それぞれ上げた。英FTSE100指 数は1.6%高となった。

原題:European Stocks Rise as ECB Holds Rates, Daimler Earnings Beat(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債下落、ECB政策維持-入札好感でスペイン債上昇

6日の欧州債市場ではドイツ国債が急落し、2年債利回りは5カ月 ぶりの大幅上昇となった。欧州中央銀行(ECB)が追加の金融緩和措 置を打ち出さなかったことが手掛かり。

ドイツ10年債利回りは前日付けた6カ月ぶり低水準から上昇。 ECBのドラギ総裁は政策決定後の記者会見で、政策金利に関してガイ ダンスで示してある方針をあらためて表明した一方、過去の債券市場プ ログラム(SMP)の国債購入で生じた流動性を吸収する不胎化の打ち 切りは協議しなかったと明らかにした。ゴールドマン・サックス・グル ープとノムラ・インターナショナルのエコノミストらは、この流動性吸 収措置の打ち切りがあり得るとみていた。

一方、スペイン国債は上昇。同国がこの日実施した55億9000万ユー ロ相当の国債入札では、落札利回りが過去最低となった。

INGグループの債券ストラテジスト、アレッサンドロ・ジアンサ ンティ氏(アムステルダム在勤)は「この日のECB会合で何らかの行 動が取られるとの期待があったため、市場は失望したようだ」とし、 「ドラギ総裁は追加措置の可能性を残したが、次の経済見通しが3月に 出るまで待ちたい意向だ。ただ、デフレリスクについては、ECBはあ まり心配していない印象がある」と語った。

ロンドン時間午後4時32分現在、ドイツ2年債利回りは前日比4ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.12%。これは昨年9 月5日以来の大幅上昇。同国債(表面利率ゼロ%、2015年12月償還)価 格は0.09下げ99.77。10年債利回りは6bp上昇し1.70%。前日 は1.60%まで下げ、8月1日以降の最低となった。

ECBはこの日、政策金利を0.25%に据え置いた。ブルームバーグ がまとめたエコノミスト66人を対象にした調査で62人が予想した通りだ った。4人は0.1%への利下げを見込んでいた。

スペイン10年債利回りは6bp低下の3.66%。2006年9月以来の低 水準まで2bpに迫った。

英国債相場は下落。株式相場が上昇したことから比較的安全とされ る同国債の需要が後退した。イングランド銀行(英中央銀行)はこの 日、政策金利を過去最低の0.5%に据え置いた。

ロンドン時間午後4時46分現在、英10年債利回りは6bp上昇 の2.75%。これは昨年12月27日以来の大幅上昇。同国債(表面利 率2.25%、2023年9月償還)価格は0.465下げて95.85。

原題:German Notes Slide as ECB Refrains From Adding Stimulus Measures(抜粋) U.K. Gilts Fall as Stocks Rise, Bank of England Maintains Rates (抜粋)

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