マリフアナ常習の豪先住民の若者、ガス施設建設で自立果たす

オーストラリア北部のダーウィン港 で、マイティ・ウッドさん(23)は巡視艇のハンドルにもたれながら沖 合に見える数十億米ドル規模の天然ガスプラントを指さした。

「このようなプラントの建設作業に携わる機会に恵まれるなどと想 像したこともなかった。以前はマリフアナを吸い、酒ばかり飲んでい た。他にすることがなかったからだ」。ウッドさんは豪州の先住民族 で、母親をアルコール依存症に関連する病気で亡くしている。

3年前まで、ウッドさんは政府から支給される週100豪ドル (約9100円)でなんとか暮らしていた。今では、アボリジニの年配者ら が運営するプログラムの下、国際石油開発帝石が主導する340億米ドル 規模のイクシス液化天然ガス(LNG)プロジェクトの請負企業の一つ であるワークボーツ・ノーザン・オーストラリアで勤務し、2000豪ドル の給与を得ている。同社のダーウィンの従業員70人のうち50%以上を先 住民族が占めており、この割合は2年前の27%から拡大した。

アボリジニの人々の平均寿命は豪州の平均より約10年短く、自殺率 は2.4倍に上る。失業率は17%と、同国の平均である5.8%のほぼ3倍に 達している。このような現状の改善に向け、過去数十年間にわたってあ らゆる取り組みが進められてきた。政府が福祉への依存の軽減を目指す 中、アボット首相は、遠隔地で操業する資源会社など民間企業に対し先 住民族の雇用を増やすよう促している。ただ、鉱山業界への投資は縮小 している。

豪鉄鉱石生産大手フォーテスキュー・メタルズ・グループの会長で 資産家のアンドルー・フォレスト氏は「先住民族の人々は不遇な状況に あるが、創造的で勤勉だ」と指摘。「全体の姿勢を変える必要がある。 特にライフスタイルの選択肢として政府による福祉推進策を主張する人 々は意識を変えなければならない。アボリジニの人々を雇用する責任は 雇用主に移行されるべきだ」と述べた。

原題:Marijuana Swap for Gas Marks Path for Australia Aborigines: Jobs(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE