海外勢売越額10年6月来多さ、個人買い史上2番-1月最終週

1月最終週(27-31日)日本株市場 で、海外投資家は4週連続で売り越し、売越額はおよそ3年7カ月ぶり の高水準に膨らんだ。アルゼンチン・ペソの急落に始まった新興国市場 の混乱でリスク資産圧縮の動きが広がり、先進国市場で昨年トップパフ ォーマーだった日本株にも売り姿勢を強めた格好だ。

東京証券取引所が6日午後に発表した投資部門別売買状況(東京、 名古屋2市場1・2部等合計)によると、同週に海外勢は差し引き7402 億円売り越した。売越額は前の週の2330億円から急拡大、週間ベースの 規模としては2010年6月2週(8562億円)以来の多さだった。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の芳賀沼千里チーフストラテ ジストは、米国企業が新興国での事業を拡大している関係上、上昇相場 が過去5年近くに及ぶ米国株投資への楽観論の修正が起きやすく、「米 国株が下落すれば、日本株も調整を強いられよう」と指摘。多くの海外 投資家は「受託資産を運用しており、最終投資家がリスク回避的になっ て株式ファンドへの資金流入が止まれば、外国人の日本株買いは減少す る」との認識を示している。

1月最終週の日経平均株価は、前の週に比べ477円3銭(3.1%)安 の1万4914円53銭と4週続落。米ダウ工業株30種平均も23、24両日でお よそ500ドル下げた流れを受け、同週も1%以上下げた。米商品先物取 引委員会(CFTC)の公表データによると、1月28日時点のシカゴ先 物市場におけるドル建て日経平均先物の買い建玉は1週間前から6573枚 減少と急減、昨年6月18日時点以来の減少幅となっていた。

海外勢とは対照的に、下げ局面で買いを入れる傾向が強い個人投資 家は4週連続で買い越し、買越額は6200億円と前の週の3941億円から6 割近く増えた。東証情報サービス部によると、個人の週間買越額として は1987年10月3週(6504億円)以来、史上2番目の規模という。

このほかの部門別動向は、年金基金などの動向を反映する信託銀行 が759億円買い越し、買い越しは3週ぶり。自社株買いの動きを含む事 業法人は4週ぶりに買い越し、買越額は316億円だった。投資信託は3 週連続の買い越しで、買越額は337億円。

月間、個人買いが海外勢売りしのぐ

同時に東証から公表された1月月間(6-31日)の動向では、海外 勢は1兆1696億円の売り越しとなり、売り越しは昨年8月以来。月間売 越額は、米サブプライムローン問題の渦中にあった08年3月(1兆2983 億円)以来の多さだった。逆に個人は昨年8月以来、5カ月ぶりの買い 越しとなり、買越額は1兆4270億円と海外勢売りを上回る規模を記録。 年明けからの少額投資非課税制度(NISA)始動の効果を存分に示 し、証券優遇税制の廃止を控え昨年11月に2兆372億円、12月に1 兆9288億円売り越していた状況から姿勢を一変させた。

オンライン証券大手のSBI証券の発表によると、同証NISA口 座における日本株の保有残高ランキング上位は武田薬品工業、キヤノ ン、みずほフィナンシャルグループ、イオン、三菱商事となっている。

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