債券は反落、30年債入札低調や米債安で-超長期ゾーン中心に売り圧力

債券相場は反落。前日の米国債相場 が下落したことに加え、きょう実施の30年債入札が予想を下回る低調な 結果となったことを受けて、超長期債中心に売りが優勢となった。

東京先物市場で中心限月の3月物は6営業日ぶりに反落。前日比8 銭安の144円80銭で始まり、いったんは3銭安の144円85銭まで戻した。 しかし、午後零時45分発表の30年債入札結果を受けて売りが膨らむと、 一時は144円63銭と日中取引で1月31日以来の安値を付けた。結局は寄 り付きと同水準の144円80銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の332回債利回 りは同1ベーシスポイント(bp)高い0.61%で始まり、いったん0.605% を付けた。午後に入ると水準を切り上げ、一時は0.62%まで上昇。午後 2時すぎからは0.61%で推移している。5年物の116回債利回りは1bp 高い0.20%と4営業日ぶりの高水準。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の石井純チーフ債券ストラテ ジストは、「リスクオフ(回避)ムードでブルフラット(平たん)化し 過ぎた反動が出ている。リスクオフによる相場上昇が一服して、債券市 場では売りが優勢となっている」と述べた。

超長期債が安い。20年物の147回債利回りは午後に入ると一時2bp 高い1.43%まで上昇。その後は1.425%。30年物の41回債利回りも午後 に入って大きく上昇し、2.5bp高い1.60%と2日ぶりに1.6%台に乗せ た。午後2時前後から1.59%で推移した。

30年債入札、テールが拡大

この日実施された表面利率(クーポン)1.7%の30年利付国債(41 回債)の入札結果によると、最低落札価格は102円00銭と市場予想を25 銭下回った。小さければ好調とされるテール(最低と平均落札価格の 差)は28銭と前回の14銭から拡大し、昨年6月以来の大きさとなった。 投資家需要の強弱を示す応札倍率は3.43倍と前回の3.34倍から上昇し た。

財務省が午後3時15分に発表した30年利付国債の第2非価格競争入 札で落札額は103億円だった。同入札は国債市場特別参加者(プライマ リーディーラー)を対象に一定の範囲内で追加購入することができる。

三菱UFJモルガン・スタンレー証の石井氏は、30年債入札につい て、「いま一つでやや低調な結果だった。超長期ゾーンがブルフラット 化して割高感があったので、テールも拡大した」と分析した。

日本銀行の岩田規久男副総裁は7日午前、宮崎市内で講演し、消費 者物価の前年比上昇率が2%に達したとしても、その水準が先々も安定 的に2%近辺にとどまるという見通しが立たない限り、「急に金融緩和 をやめてしまうということにはならない」と述べた。

5日の米国債相場は続落。米10年国債利回りは前日比4bp上昇 の2.67%程度。米供給管理協会(ISM)が発表した1月の非製造業活 動が予想を上回る拡大を示したことなどが手掛かり。

週末7日には1月の米雇用統計が発表される。ブルームバーグ・ニ ュースの予測調査によると、非農業部門雇用者数は前月比18万3000人の 増加が見込まれている。前月は同7万4000人増だった。

岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「あすに米雇用統 計発表を控えて取引は慎重。寒波の影響で景気動向の見極めは困難で、 数字が振れた場合に市場は素直に反応しそう」と指摘した。

--取材協力:赤間信行 Editors: 山中英典, 青木 勝

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