2月5日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドルが対円で下落、統計まちまちで景気回復に不安感

ニューヨーク外国為替市場ではドルが対円で3カ月ぶり安値近辺ま で下落。ADPリサーチ・インスティテュートの民間雇用者数が予想を 下回った一方、米供給管理協会(ISM)の非製造業景況指数は予想を 上回り、米景気の回復が一様でないことを示したため、ドル売りが優勢 になった。

ユーロは対円で10週間ぶり安値近くで推移した。ユーロ圏の小売売 上高が減少したほか、欧州中央銀行(ECB)が利下げを実施するとの 思惑が背景にある。アルゼンチン中銀が商業銀行の外貨保有額に制限を 加えたため、ペソは新興市場通貨の中で最も上昇した。7日には米雇用 統計の発表が控えている。

エバーバンク・ウェルス・マネジメントの共同最高投資責任者 (CIO)、クリス・ギャフニー氏(セントルイス在勤)は電話インタ ビューで、「ADP統計はいずれにせよ劇的な内容ではなく、注目は雇 用統計に再び集まっている」と指摘。「ドルは安全な逃避先としての魅 力を幾分失っている。2014年に入ってからの経済指標を受け、景気に対 してもっと現実的な見方が広がっている」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは円に対して前日比0.2%安 の1ドル=101円45銭。一時は100円80銭と、昨年11月21日以来の安値と なった今月3日の100円78銭に接近した。円は対ユーロで0.1%上昇の1 ユーロ=137円29銭。ユーロは対ドルで0.1%高の1ユーロ=1.3533ド ル。

アルゼンチン

アルゼンチン・ペソは上昇。同国中銀がウェブサイトで発表した決 定によると、国内銀行は外貨準備の資産に対する比率を4月30日まで に30%に、外国通貨の先物契約の割合を10%に抑える必要がある。

ペソは対ドルで1.3%高の1ドル=7.90ペソ。年初からの下げ を17%に縮小した。下落率は世界173通貨の中で最大。

三菱東京UFJ銀行の為替ストラテジスト、リー・ハードマン氏 (ロンドン在勤)は「新興市場からの悪影響が世界経済により大きな打 撃を与えるとの懸念があるため、リスク回避の動きが引き続き強い。弱 い米経済指標が短期的に続くリスクがある」と語った。

同氏はドルが対円でさらに下落し、100円の支持線を試す可能性が あると指摘した。

1月のISM非製造業総合景況指数が54と前月の53から上昇する と、ドルは下げ渋る場面があった。

ADPによると、1月の米民間部門の雇用者数は前月比17万5000人 増加した。ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値は18 万5000人の増加だった。

7日発表の1月の雇用統計で非農業部門雇用者数は18万4000人増が 予想されている。12月は7万4000人増と、2011年1月以来の低い伸びだ った。

対円のユーロ

ユーロは対円で過去6営業日で5度目の下げ。欧州連合(EU)統 計局(ユーロスット)の5日の発表によると、2013年12月のユーロ圏小 売売上高指数は前月比1.6%低下した。ブルームバーグがまとめたエコ ノミスト21人の調査中央値では0.7%低下が見込まれていた。11月は前 月比0.9%上昇。

カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース (CIBC)の外国為替戦略の責任者、ジェレミー・ストレッチ氏(ロ ンドン在勤)は「小売売上高や株式市場の不透明感の継続といったユー ロ圏の脆弱(ぜいじゃく)性を受け、対円でユーロは引き続き下げる可 能性がある。135円までの下落もあり得る」と指摘した。

原題:Dollar Drops Versus Yen as Data Show Mixed Results; Euro Falls(抜粋)

◎米国株:下落、民間雇用の伸びが予想に届かず-先行き不透明感

米株式相場は下落。非製造業の景況指数が上昇したものの、民間部 門の雇用者数の伸びが市場予想に届かなかったことが嫌気された。S& P500種株価指数は過去4営業日で3回目の下げとなった。

コンピューター・サービスやアウトソーシング(業務の外部委託) サービスを手掛けるコグニザント・テクノロジー・ソリューションズ は、業績見通しが嫌気され下落。化粧品のエスティローダーも安い。業 績見通しが市場予想を下回った。スリーディー・システムズは大幅安。 同社も利益見通しが市場予想に届かなかった。

S&P500種株価指数は前日比0.2%安の1751.64。ダウ工業株30種 平均は5.01ドル(0.1%未満)下げて15440.23ドル。

グリーンウッド・キャピタル・アソシエーツのウォルター・トッド 最高投資責任者(CIO)は「景気の先行きをめぐり不透明感が広がっ ている」と指摘。「今年初めは景気が加速するとの強い自信が見られた が、最近出た一連の経済指標はそうした見方に疑問を抱かせる内容だ」 と続けた。

S&P500種は前日0.8%上昇。3日には昨年6月以降で最大の下げ となっていた。同指数は年初来では5.2%下落している。1月15日に付 けた過去最高値の1848.38からは最大5.8%下げた。

健全な下落

オメガ・アドバイザーズのレオン・クーパーマン会長は、ブルーム バーグテレビジョンのインタビューで、年初からの株式相場の下落は健 全であり、S&P500種は上昇して今年を終える可能性が高いと述べ た。

ブラックロックのローレンス・フィンク最高経営責任者(CEO) も別のインタビューで、最近の相場下落について、現在の経済成長が軌 道を外れたことを意味するのではなく、一時的な調整だとの見方を示し た。

フィンク氏は「従来通りの前向きな調整局面だと捉えている」と し、ブラックロックとしては長期投資家が態度を変えることはないとみ ていると述べた。

デマーク・アナリティクスのトム・デマーク最高経営責任者 (CEO)は主要指数が今週下げた場合、相場は「急落」する可能性が あると指摘した。経済専門局CNBCのインタビューで同氏は、きょう 5日に下落し、あす6日も下げて始まり、日中も下落した場合、7日の 雇用統計の内容にかかわらず下げが続く可能性が高いとの見方を示し た。

雇用情勢

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査の中央値で は、1月の雇用統計での民間部門の雇用者は18万8000人増が見込まれて いる。昨年12月は8万7000人増だった。

給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが 発表した給与名簿に基づく集計調査によると、1月の米民間部門の雇用 者数は前月比17万5000人増加。ブルームバーグがまとめたエコノミスト の予想中央値は18万5000人の増加だった。

ニュー・アムステルダム・パートナーズ(ニューヨーク)のミシェ ル・クレイマン最高投資責任者(CIO)は7日の雇用統計で「市場参 加者は明るい内容を望んでいる」とし、「ADP統計の数字は悪くはな いが、前月に比べてペースは落ちており、市場予想も若干下回った。よ って市場参加者は慎重姿勢をやや強めている」と続けた。

S&P500種の業種別10指数では6指数が下落。エネルギー、ヘル スケア、通信サービス株が特に下げた。シェブロンは1.2%安の109.52 ドルと、ダウ平均で値下がり率トップ。

コグニザントは4.3%安の92.85ドル。同社が示した14年通期の利益 は調整後ベースで1株当たり最低5.02ドル。アナリスト予想の平均 は5.08ドルだった。

エスティローダーは5.5%安の65.36ドル。スリーディー・システム ズは15%安の64.10ドルだった。

原題:U.S. Stocks Retreat as Payrolls Report Overshadows Services Data(抜粋)

◎米国債:続落、統計控え雇用者増加を予想-緩和縮小の継続観測

5日の米国債は続落。7日に発表される1月の米雇用統計では雇用 者の増加が見込まれており、米金融当局が引き続き緩和策の縮小を続け るとの見方が広がった。

10年債利回りは上昇。米供給管理協会(ISM)が発表した1月の 非製造業活動が予想を上回る拡大を示すと、利回りはさらに上昇した。 米フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁は経済成長と失業率の低下に 伴い、債券購入の縮小ペースを速めることが正当化されると述べた。米 財務省は来週、700億ドルの入札を実施する。

三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス 氏は「雇用統計が最大の材料になる」と述べ、ISM統計は「非常に良 好な結果だった。景気が再び落ち込むとは考えていない」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の2.67%。同年債(表面利率2.75%、2023年11月償 還)価格は10/32下げて100 22/32。30年債利回りは5bp上げ て3.65%。

ブルームバーグ米国債指数は年初から1.94%上昇。新興市場通貨の 下落や経済成長減速の兆しで米国債への逃避需要が増加した。

米国債の入札

財務省によると、11日に3年債(300億ドル)、12日に10年債(240 億ドル)、13日に30年債(160億ドル)の入札を実施する。

キャンター・フィッツジェラルドの金利トレーディング責任者、ブ ライアン・エドモンズ氏は「来週にかけて利回りは上昇するだろう」と 述べた。

ブルームバーグがまとめたアナリスト予想によると、米労働省が発 表する1月の雇用統計は18万3000人の雇用増が見込まれている。12月は 予想を下回る7万4000人増だった。昨年の平均値は18万2170人増。

GMPセキュリティーズ(ニューヨーク)の債券戦略ディレクタ ー、エイドリアン・ミラー氏は10年債利回りについて、「雇用統計が発 表されるまでは現行水準で推移するだろう」と述べた。

プロッサー総裁の発言

プロッサー総裁は、2014年の経済成長は3%、年末までに失業率 は6.2%に低下すると予想している。同総裁は今年の連邦公開市場委員 会(FOMC)で投票権を持つ。総裁は5日のニューヨーク州ロチェス ターでの講演で、「経済成長の加速を反映して、購入プログラム縮小ペ ースを速めることを支持する」と発言した。

FOMCは1月28-29日に開催した定例会合で、債券購入額を100 億ドル縮小し、月650億ドルにする方針を決めた。

ブルームバーグがまとめたエコノミストとアナリストの予想による と、10年債利回りは年末までに3.42%に上昇する。

ISMが発表した1月の非製造業総合景況指数は54と、前月の53か ら上昇した。ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値 は53.7だった。同指数で50は活動の拡大と縮小の境目を示す。

2年物金利スワップレートと同年限の米国債利回りとの格差である 金利スワップスプレッドは12.5bp。年初は10.5bp、2008年10月には 過去最高の167.3bpを付けていた。同スプレッドは信用リスクの尺度 とされる。

原題:Treasuries Fall a Second Day Before Data That May Show Jobs Rose(抜粋)

◎NY金:反発、米景気減速の兆しで-銀中心に貴金属全般に上昇

ニューヨーク金先物相場は反発。米経済成長が減速しつつある兆し を背景に安全資産としての魅力が高まる中、この日は銀を中心に貴金属 相場が全般に上昇した。ADPリサーチ・インスティテュートによる と、1月の米民間部門の雇用者数は前月比17万5000人増加。ブルームバ ーグがまとめたエコノミストの予想中央値は18万5000人増だった。

ニューエッジ・グループ(ニューヨーク)のブローカー、トーマ ス・キャパルボ氏は電話取材に対し、「株式相場の調整や期待外れの経 済指標で投資家は安全への逃避を急いでいる」と指摘。「ADPの指標 は市場予想に届かず、緩和縮小が続くとの見方に疑問が生じた」と述べ た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前日比0.5%高の1オンス=1256.90ドル。一時は1274.50ドル と、中心限月としては1月27日以来の高値をつけた。銀先物3月限は 2%上昇した。一時は4.7%高と、日中では昨年9月以来の大幅上昇と なった。

原題:Silver Jumping Most in Four Months Leads Precious Metals Rally(抜粋)

◎NY原油:上昇、留出油在庫が4週連続で減少

ニューヨーク原油先物相場は上昇。米エネルギー省の在庫統計によ ると、寒さの影響で留出油の在庫は4週連続で減少した。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キ ャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は、「留 出油の在庫は寒さの影響で大きく減少した」と述べ、「WTIとブレン トのスプレッドが非常に注目されており、その差は大きく開いている」 と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前日 比19セント(0.2%)高の1バレル=97.38ドルで終了した。

原題:WTI Crude Rises After Distillate Supplies Drop for a Fourth Week(抜粋)

◎欧州株:4日ぶり上昇、業績予想でグラクソ高い-米経済指標も注目

5日の欧州株式相場は反発。指標のストックス欧州600指数は4営 業日ぶりに上昇した。この日発表された米経済指標でサービス業活動の 拡大加速が示された一方、民間部門の雇用者数の伸びは予想を下回った ことが注目された。

英製薬会社グラクソ・スミスクラインは1.6%上昇。今年の売上高 と利益が増加するとの見通しが好感された。スイスの時計メーカー、ス ウォッチ・グループは3.9%上昇。2013年通期利益が予想を上回った。 スウェーデンの銀行、スベンスカ・ハンデルスバンケンは3%高。特別 配当で年間配当を53%引き上げる方針を示した。一方、英資産運用会社 ハーグリーブス・ランズダウンは11年8月以来のきつい値下がり。昨年 7-12月期の利益率低下が売り材料。

ストックス欧州600指数は前日比0.1%高の318.04で引けた。先月22 日から前日までの下落率は5.5%に達していた。

オールド・ミューチュアル・グローバル・インベスターズの欧州株 責任者、ケビン・リリー氏は、「欧州経済の回復局面は始まったばかり だ。年内に勢いが増すと楽観している」と語った。

5日の西欧市場では18カ国中14カ国で主要株価指数が上昇。英 FTSE100指数は0.1%上昇した一方、独DAX指数は0.1%下げた。

米供給管理協会(ISM)が発表した1月の非製造業総合景況指数 は54と、前月の53から上昇。エコノミストの予想中央値は53.7だった。 給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが発表 した給与名簿に基づく集計調査によると、1月の米民間部門の雇用者数 は前月比17万5000人増加。エコノミスト予想中央値は18万5000人増だっ た。

原題:European Stocks Climb as Investors Weigh U.S. Data; Glaxo Rises(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債上昇、利回り6カ月ぶり低水準-ギリシャ債も高い

5日の欧州債市場ではドイツ国債が上昇し、10年債利回りは6カ月 ぶり低水準を付けた。ユーロ圏小売売上高がエコノミスト予想以上に減 少したことを背景に、欧州中央銀行(ECB)が追加策を講じるとの見 方が広がった。

イタリアとスペインの10年債相場は3日ぶりに上昇。1月の両国の サービス業景気指数が速報値から上昇修正されたことから、両国資産に 対する信頼感が高まった。ドイツはこの日の5年債入札で33億ユーロ発 行。ギリシャ10年債利回りは約1カ月ぶりの大幅低下となった。欧州連 合(EU)が同国向けの救済融資の年限延長を検討していると伝えられ たことが手掛かり。

ノルデア銀行の債券ストラテジスト、ヤン・フォンゲリッヒ氏(ヘ ルシンキ在勤)は「ユーロ圏ではECBに対する期待が高まっている」 と指摘。「最近の相場動向を考えると、明日は失望させられるリスクが ある。つまり、ECBが期待された行動を起こさず、相場が逆に動くと いうリスクだ」と語った。

ロンドン時間午後4時30分現在、ドイツ10年債利回りは前日比1ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.64%。一時は1.60% まで下げ、昨年8月1日以降の最低となった。同国債(表面利 率1.75%、2024年2月償還)価格は0.105上げ101.02。

EU統計局(ユーロスタット)の発表によると、昨年12月のユーロ 圏小売売上高指数は前月比1.6%低下した。ブルームバーグがまとめた エコノミスト21人の調査中央値では0.7%低下が見込まれていた。

イタリア10年債利回りは2bp低下し3.76%。昨年5月3日以来の 低水準となる3.74%まで下げる場面もあった。同年限のスペイン国債利 回りは3bp下げて3.72%。ギリシャ10年債利回りは30bp下 げ7.99%。これは先月7日以来の大幅低下。

英国債相場は上昇し、10年債利回りは3カ月ぶり低水準となった。 英国小売協会(BRC)が発表した1月の店頭価格指数がマイナス1に 低下し、少なくとも06年以降で最大の値下がりを示唆したことが背景。

英10年債利回りは1bp低下の2.69%。一時は2.64%まで下げ、昨 年11月5日以来の低水準を付けた。同国債(表面利率2.25%、2023年9 月償還)価格は0.09上げ96.305。

原題:German Yield Reaches 6-Month Low as Greece Rallies on Loan Talks(抜粋) Pound Slides as Gilts Advance on U.K. Shop Prices, Services Data (抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE