ドルは101円後半、新興通貨の上昇や米株高受けリスク回避後退

東京外国為替市場で、ドル・円相場 は1ドル=101円台前半を中心に推移。新興市場通貨の上昇や日米株高 を受けて、リスク回避的な動きは後退したものの、欧米での重要イベン トを控えて、ドルの上値は限定的だった。

午後3時11分現在のドル・円は101円41銭前後。前日の東京市場の 取引後半に100円76銭を付け昨年11月以来の円高値を更新した後からド ル買い・円売りが優勢となり、この日の朝方に101円77銭までドル高・ 円安が進んだ。ただ、その後は、ドルが伸び悩み、101円24銭まで戻す 場面もあった。

バークレイズ為替ストラテジストの門田真一郎氏は、ドル・円につ いて、「これまでの大幅なリスクオフ(回避)の流れが底入れして、米 国株が上昇し、日経平均株価も上昇した。センチメント(市場心理)の 悪化が落ち着いたことがドルの下支え要因となっている。もっとも欧州 中央銀行(ECB)金融政策理事会や米雇用統計を控えており、方向性 は出にくい」と説明した。

国内株式市場でTOPIXと日経平均株価は5営業日ぶりに反発し た。前日の米株式市場でもS&P500種株価指数とダウ工業株30種平均 はそれぞれ小高く引けていた。

IG証券の石川順一マーケットアナリストは、「リスクオフの流れ がいったん後退したが、ドル・円相場は102円手前にして上値が重たい 展開。あすのECB理事会や、7日の米雇用統計などリスクイベントを 控えて動きづらい」と話していた。

ブルームバーグ予測調査によると、1月の米雇用統計で非農業部門 雇用者数は前月比18万4000人増加が見込まれている。前月は同7万4000 人増加だった。

ECB理事会

同時刻現在のユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.3512ドル前後、ユー ロ・円相場は1ユーロ=137円05銭前後で推移している。6日のECB 理事会を控え、追加緩和策への期待感も根強い。

IG証の石川氏は、「ECB理事会では、追加緩和があるのかどう かが注目される。今回は、追加緩和見送りの見方が大勢ながらも、一部 の外資系金融機関の間では緩和期待があるようだ。据え置き予想が大勢 だが、サプライズ緩和のリスクもくすぶっている」と語った。

一方、バークレイズの門田氏は、「基本的にインフレ動向を踏まえ て、追加利下げの可能性が高まっていると思う。仮に今回でなくても次 回にでも、政策金利を0.25%から0.1%へ引き下げ、預金金利をマイナ スにする可能性があると予想しており、ユーロ安圧力になる」とみてい る。

新興国通貨

4日の為替市場では、トルコ・リラがドルに対して1週間で最大の 上昇となった。同国の中央銀行が金融市場への資金供給を減らし、流動 性の引き締めを図ったことがリラの下支えになったとみられている。

プレビデンティア・ストラテジー代表取締役でマーケットストラテ ジストの山本雅文氏は、「昨日は、トルコ・リラ、南アフリカ・ラン ド、ブラジル・レアル、ロシア・ルーブルなどこれまで下落を主導して きた通貨が上昇し、新興国通貨がほぼ全般的に上昇したことから、いっ たんリスクオフ的な動きが弱まり、米長期債利回りや米株価が反発し た」と分析、ドル・円相場も米長期債利回りとともにじり高基調とな り、101円台後半を回復したと説明した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE