日本株5日ぶり反発、新興国落ち着き全業種上げ-トヨタ急伸

東京株式相場は5営業日ぶりに反 発。前日の新興国通貨の上昇や円高の一服が好感され、米国景気に対す る過度の警戒も和らいだ。先物主導で東証1部33業種は全て高く、自動 車や保険など直近の下げが大きかった業種が上昇率上位。個別では、好 決算への評価が加わったトヨタ自動車、パナソニックは急伸した。

TOPIXの終値は前日比23.37ポイント(2.1%)高の1162.64、 日経平均株価は171円91銭(1.2%)高の1万4180円38銭。

東京海上アセットマネジメント投信の久保健一シニアファンドマネ ジャーは、日本株が「為替連動という構図は変わっていない」とし、円 高の勢いが一服しつつある点が評価されたと言う。高値からの値幅調整 も進み、「1ドル=101円台での日経平均のフェアバリュー1万4500- 1万5000円から考えれば、少し下に行き過ぎた」と見ていた。

前日のニューヨーク為替市場では、直近2週間の新興市場をめぐる 混乱は行き過ぎとして、トルコ・リラや南アフリカ・ランドなどがドル に対し上昇。新興市場の主要20通貨で構成するブルームバーグ指数 は0.7%高と昨年9月以来の大幅高となった。円への逃避需要も後退し たことで、きょうのドル・円はおおむね1ドル=101円台前半で推移。 きのうの東京株式市場の終値時点100円93銭から円安方向に振れた。

4日のブラジル株は1.8%高、トルコ株が1.7%高と新興国株の一角 も反発。一連の混乱に落ち着きが見え、米国株も反発し、米債券は下落 した。また、米商務省が4日に発表した昨年12月の製造業受注額は前月 比1.5%減少したものの、ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想 の中央値(1.8%減)ほど悪化しなかった。

マイナス10%乖離

前日までの4日続落中にTOPIXは9.3%、日経平均は8.9% (1375円)下げ、投資家の短期売買コストを示す25日移動平均線からの 下方乖離(かいり)も、双方で10%。SMBC日興証券株式調査部の西 広市部長は、「5%を超えると、売られ過ぎシグナル。主要株式市場は 買いゾーンで、自律反発機運が高まる状況」としていた。

東証33業種の上昇率上位は輸送用機器、鉱業、電機、保険、その他 金融、卸売、非鉄、銀行、金属製品、不動産など。輸送用機器や保険、 その他金融、非鉄、不動産などは前日までの4日続落中の下落率上位業 種で、リターン・リバーサル狙いの買いが入りやすかった。

売買代金上位では、今3月期の収益計画を上方修正し、過去最高益 を見込むトヨタが急反発。円安効果や車載・住宅関連事業の好調で昨 年10-12月期利益が市場予想を上回り、複数のアナリストが投資判断を 上げたパナソニックは大幅高となった。三井住友フィナンシャルグルー プやソニー、ミネベア、OKI、東京海上ホールディングス、オリック スも上昇。自社株買い好感の三井物産は午後に急伸した。

一時1万4000円割れ、代金は連日の3兆円乗せ

もっとも、日経平均は午後早々に一時マイナス転換、昨年10月9日 以来、1万4000円を割り込むなど先物主導で不安定さも見せた。香港キ ムエン証券のセールストレーディング担当ディレクター、アンドルー・ サリバン氏は新興国問題が足元で小康状態にあるものの、「混乱はしば らく続く」と指摘。7日には米国の雇用統計発表もあり、米景気の現状 を再確認したいとのムードも根強いとしている。

売買代金上位では、公募増資による1株価値の希薄化が懸念された 神戸製鋼所が急落。会社側の業績見通し増額は一過性の要因が多く、来 期に向け前向きになる材料はなかったとし、ゴールドマン・サックス証 券が投資判断「売り」を強調したシャープも安い。ソフトバンク、スク ウェア・エニックス・ホールディングスも下げた。

東証1部の売買高は37億6119万株、売買代金は3兆3065億円。代金 が2日連続で3兆円を上回ったのは昨年6月以来、8カ月ぶり。値上が り銘柄数は1441、値下がりは267。

--取材協力:Anna Kitanaka. Editor: 院去信太郎

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