投資家は冷静に-世界株安でゴールドマンやフィデリティが助言

世界的な株価下落で株式市場の時価 総額が2週間で3兆ドル(約305兆円)吹き飛んだが、フィデリティ・ インベストメント・マネジメントの香港在勤株式ディレクター、キャサ リン・ユン氏は顧客に落ち着くよう助言している。

この相場下落で顧客からの電話が鳴り止まず、自分の子供たちはブ ラックベリーが嫌いになったほどだと話すユン氏は顧客に対し、企業収 益が伸びているため、株価はかなり割安になったのだと説明している。

ユン氏は4日のインタビューで、「相場の動きに逆行し、状況が悪 そうなときに投資すれば、良い成果が得られるケースが多い」と述べ、 「われわれが注目している企業は引き続き魅力的な利益を上げることが 可能だ」と指摘した。

トルコとアルゼンチンの通貨安に始まり先進国市場に波及した世界 的な株安をめぐっては、ゴールドマン・サックス・グループやAMPキ ャピタル・インベスターズ、JPモルガン・チェースのストラテジスト も顧客に踏みとどまるよう呼び掛けている。S&P500種株価指数は3 日に2.3%下落し、TOPIXは4日に4.8%安と昨年6月以来最大の下 げを記録した。

ゴールドマンのチーフ日本株ストラテジスト、キャシー・松井氏は 「基本的な利益見通しを変更する十分な理由が見当たらない中で株価が 下落しているため、株式市場は依然として投資妙味があると思われる」 と電子メールでコメントした。

S&P500種株価指数はニューヨーク時間4日午後1時35分(日本 時間5日午前3時35分)時点で0.9%高の1757.17。

ストラテジスト予想

松井氏の向こう1年のTOPIX予想は1450と、4日終値を約27% 上回る水準。TOPIXの株価収益率(PER)は約15倍と、3年ぶり の低水準付近にある。ブルームバーグが追跡するストラテジスト21人の 予想平均によると、S&P500種は今年、1956に達する見通しで、現状 から11%の上昇が見込まれている。

JPモルガン・ファンズのチーフ・グローバルストラテジスト、デ ービッド・ケリー氏は4日付の顧客向けリポートで「米国の短期的な勢 いからは需要が主要分野全てで伸び続けていることが示されており、新 興国の長期的成長シナリオは依然損なわれていない」と指摘。「世界の 金融資産を幅広く保有する投資家にとって国内の金利は極めて低いた め、債券から株式への資金シフトが続くことは明白だろう」と付け加え た。

豪AMPキャピタル・インベスターズの運用担当者、ネーダー・ナ エイミ氏は電話インタビューで、「市場で不安が久しぶりに再燃してい る状況が見られ始めた。逆張り派の観点から言えば、これで市場のあぶ くが少し取り除かれるため朗報だ。買いの好機になる」と述べた。

原題:Goldman to Fidelity Call for Calm After Global Stock Wipeout(抜粋)

--取材協力:Maria Kolesnikova、Adam Haigh、Jonathan Burgos、Anna Kitanaka、Alexis Xydias、Ksenia Galouchko、Yoshiaki Nohara、Cecile Vannucci、Nick Taborek. Editors: Chris Nagi, Lynn Thomasson

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