三井金:亜鉛割増金を7割引き上げ、14年アジア向け-中国需要増

亜鉛国内最大手の三井金属は長期契 約に基づく2014年のアジアの顧客向けの割増金(プレミアム)を前年比 で最大7割引き上げることで合意した。中国の需要増加でアジア地域で の亜鉛地金の需給がひっ迫していることが背景。

亜鉛事業部の齋藤修営業部長が4日、ブルームバーグ・ニュースと のインタビューで述べた。13年の割増金の上げ幅は15%だった。齋藤部 長は「アジアの需給は中国を中心に地金が足りない状況で、韓国の輸出 量も減ってきている」と説明した。

亜鉛地金の世界最大の消費国である中国がスペインやベルギー、オ ランダなど距離的に遠い欧州からも輸入するなど同国では供給不足の状 態。日本では国内需要が堅調で輸出に回す量は減少、世界2位の生産国 である韓国でも輸出量は減少しており需給ひっ迫を招いている。

中国の統計によると、13年の同国の亜鉛地金の年間輸入量は前の年 に比べて22%増の62万トンと増えた。一方、韓国の輸出量は約33万トン と6.8%下落。日本でも国内生産は59万トンと5年ぶりの高水準だった が、財務省貿易統計によると輸出量は約12万トンと15%減少した。

ロンドン金属取引所(LME)の亜鉛価格(3カ月)は5日、1ト ン当たり前日比17ドル(0.9%)高の1969ドルまで上昇した。前日ま で10日連続で下落しており、少なくとも1989年1月以降で最長だった続 落相場に終止符を打った。モルガン・スタンレーは世界の亜鉛地金の供 給不足が14年には12万トンと前年の2万トンから拡大するとの見方を1 月22日付のリポートで示している。

スポット(随意契約)市場での中国向けの亜鉛地金の割増金は現在 1トン当たり173ドル。1年前と比べ約4割高い水準。三井金属では国 内顧客向けの割増金については4月からの年度契約で今後交渉に入る。

14年度の亜鉛地金の国内需要は13年度と同水準の50万トンを見込 む。消費税引き上げの影響で住宅向け需要は落ち込みが懸念されるが 「再生可能エネルギーや公共投資関係のインフラ建設分野が下支えす る」とみる。亜鉛地金はさび止め用のめっき鋼板として自動車向けのほ か、橋やガードレール、太陽光パネルの架台などに使用される。

亜鉛地金を製錬する三井金属子会社の神岡鉱業(岐阜県)が火災事 故の影響で昨年11月中旬から稼働率を7割に落としていたが、計画を1 カ月前倒しして1月からフル操業の状態に戻った。

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