円が対ドルで昨年11月来の高値更新、日本株急落受け買い優勢

東京外国為替市場では円が対ドルで 1ドル=100円台後半に水準を切り上げ、昨年11月21日以来の高値を更 新した。日経平均株価が引けにかけて下落幅を拡大したことなどを受け て、前日の海外市場で見られたリスク回避的な円買い圧力が強まった。

午後3時40分現在のドル・円相場は100円93銭付近で推移。一時は 100円76銭まで円高が進んだ。午前の取引では101円38銭まで円安に振れ たものの、取引終盤にかけて円買いが急速に強まった。

外為オンライン情報サービス室の佐藤正和顧問は、ドル・円相場に ついて、海外時間でドル安・円高が進んでも、東京時間にはドルが買わ れ、再び海外でずるずるとドルが下げるというパターンが多いと説明。 東京市場ではドルが底堅い推移となったが、「引け際に日経平均が下落 幅を拡大すれば、どうなるか分からない」と話していた。

東京株式相場は4営業日続落し、日経平均株価は前日比600円を超 える下落幅で取引を終えた。上田ハーロー外貨保証金事業部の山内俊哉 氏は、日本で目立った材料がなく、株価に目が向きやすいと言い、「株 が下げ幅を広げると、ドル・円相場が再び101円を割り込む可能性もあ る」と指摘していた。

新興国株の下落続く

また、この日は新興市場株も続落しており、MSCI新興市場指数 は920を割り込んで、昨年8月以来の低水準に沈んでいる。

米供給管理協会(ISM)が3日に発表した1月の製造業総合景況 指数は51.3と、前月の56.5から低下。ブルームバーグがまとめたエコノ ミスト予想の中央値56も下回った。これを受けて、米国市場では主要3 株価指数がそろって大幅続落。一方、債券相場は上昇し、10年債の利回 りは2.6%を割り込んで約3カ月ぶりの低水準を付けた。

ユニオン・バンクのトレーダー、白井万雄氏(ロサンゼルス在勤) は、中国製造業指数の弱さを受けて日本株の売りにつながっていたが、 米製造業の数字も弱く、「このまま米雇用統計が弱かったりすると、エ マージングマーケットの危機がグローバルに響いてきているのではない かといった懸念も出てくる」と指摘していた。

中国国家統計局と中国物流購買連合会が1日に発表した1月の製造 業購買担当者指数(PMI)は50.5と、昨年12月の51から低下し、半年 ぶりの低い水準となった。

--取材協力:大塚美佳. Editors: 崎浜秀磨, 青木 勝

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE