東京株式相場は大幅に4日続落し、 東証1部の値下がり銘柄数が1700を超す全面安。米国の製造業活動指数 が予想以上に低下、根強い新興国不安や為替の円高加速も嫌気され、リ スク資産圧縮の動きが強まった。電機や自動車など輸出関連、非鉄金属 など素材関連株、銀行、建設株中心に全33業種が安い。

TOPIXの終値は前日比57.05ポイント(4.8%)安の1139.27、 日経平均株価は610円66銭(4.2%)安の1万4008円47銭。両指数とも下 落率は昨年6月13日以来、8カ月ぶりの大きさ。前日の日経平均に続 き、TOPIXも昨年来高値(1月8日、1306.23)からの下落率が調 整局面入りとされる10%を超えた。

りそな銀行アセットマネジメント部の黒瀬浩一チーフ・マーケッ ト・ストラテジストは、「世界は通貨危機の入口に立った。アルゼンチ ンにブラジルやトルコが続き、健全な米国まで危機の巻き込みに入って きた」と指摘。危機管理の国際的な体制が整えば、通貨危機は簡単に脱 することができるものの、「経済のファンダメンタルズが崩れる前に手 を打てるかどうかが重要」と言う。

米供給管理協会(ISM)が3日に発表した1月の製造業総合景況 指数は51.3と前月の56.5から低下し、拡大のペースはここ8カ月で最も 鈍かった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想は56。項目別で は、新規受注が51.2と前月の64.4から低下。落ち込み幅は1980年12月以 降で最大だった。生産指数も54.8と、前月の61.7から下げた。

また、きのうの為替市場ではブラジル通貨レアルが対ドルで5カ月 ぶりの安値に下落、コロンビア・ペソは新興市場通貨で最も大きく下げ た。ブルームバーグが集計する新興国20通貨の指数は0.4%下げ、09年 以来の低水準を付けた。ドル・円相場も1ドル=100円78銭と昨年11 月21日以来、約2カ月半ぶりの円高水準に振れた。

200日線割れ、TOPIXは昨年9月来水準

きのうの米ダウ工業株30種平均は326.05ドル(2.1%)安と昨年6 月以来の下落率を記録。新興国株では、ブラジルのボベスパ指数 が3.1%安と、ブルームバーグが集計する世界の主要94指数の中で下落 率トップだった。

米景気や新興国不安、円高の悪材料が重なり、きょうの日本株は朝 方から売り一色。TOPIX、日経平均とも投資家の長期売買コストを 示す200日移動平均線を割り込み、リスク資産圧縮の動きは国内新興市 場でも強まり、マザーズ指数は一時14%下げた。

SMBCフレンド証券投資情報部の松野利彦チーフストラテジスト は、「新興国で嵐が吹いた後、米経済にも嵐が起こった。米経済の嵐が 一時的か、長期間続くかどうかは現時点で判断がつかない」とし、投資 家は持ち高整理の動きを強めていると見る。

午前終盤は一時下げ渋ったが、午後に入るとリスクヘッジの先物売 りが裁定解消売りも巻き込み、再度下値を模索。TOPIXは昨年9月 2日以来の安値、1万4000円をかろうじて保った日経平均も同10月8日 以来の安値水準に沈んだ。

売買高40億株台と急増

東証1部33業種の下落率上位は非鉄、機械、ゴム製品、鉄鋼、建 設、鉱業、金属製品、海運、化学、繊維など。東証1部売買代金上位で は、米自動車販売が予想を下回った影響で、トヨタ自動車が昨年6月以 来の安値。みずほフィナンシャルグループ、マツダ、野村ホールディン グス、スクウェア・エニックス・ホールディングス、ホンダ、パナソニ ック、ファナック、三菱商事、新日鉄住金、コマツ、富士フイルムホー ルディングス、セブン&アイ・ホールディングス、三菱重工業が安い。

東証1部の売買高は42億3327万株と、株価指数先物の特別清算値 (SQ)算出日を含め、昨年6月7日以来の多さ。売買代金も3兆6364 億円と膨らみ、セリング・クライマックス(最終下落局面における売り の急増)の様相を呈した。値上がり銘柄数はわずかに13、値下がり は1764に達した。

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