債券は上昇、米債高・株安や日銀オペで-長期金利0.60%接近には警戒

債券相場は上昇。前週末の米国債相 場が上昇したことや国内株安、日本銀行が実施した長期国債買い入れオ ペが買い手掛かりとなった。半面、長期金利が0.60%に接近した水準で は警戒感が根強く、午後はやや伸び悩んだ。

東京先物市場で中心限月の3月物は前週末比10銭高の144円84銭で 取引を開始。その後はじり高となり、午後の取引開始直後には144円91 銭と、中心限月の日中取引ベースで昨年12月4日以来の高値を付けた。 その後は上値が重くなり、1銭高まで上げ幅を縮めたが、結局は4銭高 の144円78銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の332回債利回 りは同0.5ベーシスポイント(bp)低い0.615%で開始。徐々に水準を切り 下げ、午後に入ると0.605%と昨年12月2日以来の低水準を記録した。 しかし、その水準では売りが優勢になり、再び0.615%を付けた。午後 3時すぎからは0.61%で推移した。

大和住銀投信投資顧問の伊藤一弥債券運用部長は、今週末の米雇用 統計を見極めるまではリスクオフ(回避)が続く見通しだとし、「債券 市場では買いが優勢だ」と話した。10年債入札については、「利回 り0.6%前後であまり需要はないだろうが、それほど悪くない結果では ないか。普通に消化できると思う」と述べた。

5年物の116回債利回りは0.5bp低い0.19%。20年物の147回債利回 りは一時1.44%と、新発20年債としては昨年10月24日以来の低水準を付 けた。午後2時15分前後からは1bp低い1.445%。30年物の41回債利回 りは1.61%まで低下した後、午後1時半すぎから1.5bp低い1.62%。

JPモルガン証券の山下悠也債券ストラテジストは、「海外市場の 株安や債券高を好感して、朝方は先物市場を中心に買いがやや優勢だ」 と指摘。一方、「一段のリスクオフの材料なしには、10年債利回り は0.6%が下限」との見方も示した。

あす10年債入札

前週末の米国債相場は上昇。米10年国債利回りは前日比5bp低下 の2.64%と、昨年11月8日以来の低水準を付けた。一方、同日の米株相 場は下落。きょう3日の東京株式相場は大幅続落。TOPIXは前週末 比2%安の1196.32で引けた。日経平均株価は300円近く下げた。

日銀はきょう実施した長期国債買い入れオペ(総額3100億円)の結 果によると、残存期間「1年以下」の応札倍率は前回より低下し、足元 の需給の良さを示した。一方、「10年超」の同倍率はやや上昇したが、 落札利回りは市場実勢水準より低下したとの見方が出ていた。

財務省はあす4日に10年利付国債(2月発行)の価格競争入札を実 施する。発行額は前回債と同額の2兆4000億円程度。表面利率(クーポ ン)は前回債と同じ0.6%が見込まれている。

--取材協力:赤間信行. Editors: 山中英典, 青木 勝

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE