2月3日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドルが下落、米ISM製造業指数が景気鈍化を示唆

ニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。ドル指数は3週間ぶり の大幅安となった。米供給管理協会(ISM)の製造業景況指数が低下 し、金融当局が資産購入プログラムの縮小を続けられるほど景気が力強 いのか懐疑的な見方が強まった。

ドルは主要通貨の大半に対して下落した。新興市場通貨の世界的な 下落で、安全な逃避先とみられる資産に資金が流れた。ユーロはこの 日、対ドルで上昇。インフレの鈍化を受け、欧州中央銀行(ECB)が 6日の政策委員会で追加緩和を検討するとの思惑が背景にある。ポーラ ンド・ズロチは上昇したが、新興市場通貨全般の指数は前週に続いて下 げた。

ファロス・トレーディング(コネティカット州スタンフォード)の 調査責任者、ダン・ドロー氏は電話インタビューで、「ISM指数が主 な材料だ。リスク通貨にとって良い数字ではない。そのため、対円でド ルは下げている」と指摘した。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%低下の1029.87。一時 は0.3%下げた。

ドルは対ユーロで0.3%安の1ユーロ=1.3525ドル。円はドルに対 して1%高の1ドル=100円98銭。対ユーロでは0.8%上昇の1ユーロ =136円57銭。

JPモルガンの主要7カ国(G7)ボラティリティ指数は8.85ポイ ントと、1カ月ぶりの高水準。

中国製造業

中国国家統計局と中国物流購買連合会が1日発表した1月の製造業 購買担当者指数(PMI)は50.5と、半年ぶり低水準となった。同国政 府の与信引き締め策が経済成長を抑制する見通しがあらためて示され た。

JPモルガン新興市場通貨指数は0.6%低下の84.90と、過去最低を 記録した。ブルームバーグJPモルガン中南米通貨指数は一時1.1%低 下し、89.32と終値ベースで2003年以来の低水準となった。

ポーランドのトゥスク首相が同国経済について、「希望の具体的な 兆候」があると発言。ズロチは対ドルで0.5%上げた。

英マークイット・エコノミクスが3日発表した1月のユーロ圏製造 業景気指数(改定値)は54.0と、昨年12月の52.7から上昇。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が先週末発表した1月 のユーロ圏消費者物価指数(速報値)は前年同月比0.7%上昇と、昨 年12月の同0.8%上昇から伸びが鈍化した。1%を下回ったのは4カ月 連続。ECBはインフレ率を2%弱にするよう目指している。

ECB

BNPパリバの通貨ストラテジスト、キラン・コウシク氏(ロンド ン在勤)は「市場に緊張があり、株価が大きく下げている時、ユーロは 底堅く推移する傾向がある」と指摘。「今週の本当の材料はECBだ。 政策委員会でハト派的な姿勢を打ち出す可能性があり、そうなればユー ロの上値を抑えるだろう」と述べた。

米供給管理協会(ISM)が発表した1月の製造業総合景況指数 は51.3と、前月の56.5から低下した。ブルームバーグがまとめたエコノ ミスト予想の中央値は56だった。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズの市場アナリ スト、ジョー・マニンボ氏(ワシントン在勤)は電話インタビューで、 「ISM指数への失望で、重要な週が始まった。雇用統計を前に米経済 に対する楽観的な見方を抑えるには良い機会かもしれない」と指摘。 「前四半期の米経済成長はまずまずだった。ドル高基調は続いている」 と述べた。

原題:Dollar Weakens on Signals of U.S. Economic Slowing; Zloty Rises(抜粋)

◎米国株:6月以降で最大の下落-製造業景況指数が予想以上に低下

米株式相場は大幅安。主要株価指数は昨年6月以降で最大の下げと なった。製造業活動を示す指数が予想以上に低下したことが嫌気され た。

S&P500種株価指数では500銘柄中491銘柄が下落した。通信株が 安い。市場の価格競争が激しさを増す中、AT&Tが新プランを導入し た。フォード・モーターとゼネラル・モーターズ(GM)も下落。1月 の米販売台数が減少したことが響いた。

S&P500種株価指数は前週末比2.3%安の1741.89。ダウ工業株30 種平均は326.05ドル(2.1%)下げて15372.80ドル。

マックイーン・ボール・アンド・アソシエイツの最高投資責任者 (CIO)、ビル・シュルツ氏は「今年に入り、誰もが経済活動の少な くとも拡大継続を予想していた。だが最近のデータはそうした見方に冷 や水を浴びせるような内容だ」と指摘。「経済活動は市場参加者が考え るほど力強くはなかった。一呼吸置いて、状況を見直しつつある」と続 けた。

1月の下落

S&P500種は1月15日に1848.38の過去最高値を付け、それ以 降5.8%下落している。

S&P500種は1月に3.6%安と、同月としては2010年以降で最大の 下落率となった。週間ベースでは最後の3週間は全て下落となり、12年 以来の長期連続安となった。金融当局による債券購入プログラムの縮小 や新興市場での混乱、中国経済の減速の兆候などが背景にある。中国の 製造業活動の目安となる指数が1月に低下し、半年ぶり低水準となっ た。生産と受注が鈍化した。

1月の米製造業活動は、ここ8カ月で最も遅いペースでの拡大とな った。特に受注の減速が目立った。

米供給管理協会(ISM)が発表した1月の製造業総合景況指数 は51.3と、前月の56.5から低下した。ブルームバーグがまとめたエコノ ミスト予想の中央値は56だった。同指数で50は活動の拡大と縮小の境目 を示す。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は1月29日、毎月の債券購入額 を650億ドルとし、これまでより100億ドル縮小すると発表した。

量的緩和と株式相場

3回にわたる当局の債券購入策が寄与し、S&P500種は2009年に 付けた12年ぶり安値から157%上昇している。

ING米国インベストメント・マネジメントのチーフ市場ストラテ ジスト、ダグラス・コート氏は「金融当局がパンチボウル(刺激策)の 片付けを進めており、市場はその動きに順応しつつある」と分析。「フ ァンダメンタルズは依然としてしっかりしている。今は調整局面にある が、最終的な相場の道筋は上向きだ」と続けた。

S&P500種の業種別10指数は全て下落。金融、産業、選択的消費 関連の下げが目立った。

通信株の指数は3.7%安と、11年8月以降で最大の下げ。AT&T は4.1%安の31.95ドルと、ダウ平均構成銘柄で値下がり率トップとなっ た。

フォードは2.7%安の14.55ドル。過去8営業日で7回目の下落。 GMは2.3%下落し35.25ドル。両社の販売台数はアナリスト予想を上回 る落ち込みとなった。1月としては20年ぶりの厳しい寒波で自動車ディ ーラーへの客足が鈍った。

原題:U.S. Stocks Slump Most Since June as Manufacturing Gauge Weakens(抜粋)

◎米国債:続伸、10年債3カ月ぶり低利回り-米製造業景況指数が低下

米国債相場は続伸。10年債利回りは3カ月ぶりの水準に下げた。米 供給管理協会(ISM)発表の1月製造業総合景況指数が予想を下回っ たことを受けて、景気回復の勢いに対する疑問が深まった。

米債務を上限内にとどめるための特別措置が2月末に尽きる可能性 を米財務省が示して以来、3月6日償還の財務省短期証券(TB)のレ ートは2倍に跳ね上がった。割安感の目安であるタームプレミアム(期 間に伴う上乗せ利回り)は、2カ月ぶりの割高水準を示唆。米政府は財 政赤字の縮小に伴い、4-6月期には2007年以降で最大額の債務を返済 すると発表した。米国債は統計発表前に下げる場面もあった。

野村ホールディングスの金利戦略責任者ジョージ・ゴンキャルベス 氏(ニューヨーク在勤)は「現時点でのデータでは、成長が持続可能な のか頭打ちなのか明確ではない」と指摘。「ひどい状況ではないが、か といって良好でもない。7日の雇用統計は非常に重要だ。10年債利回り は2.5%を試す展開となろう」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前週末比7ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)低下の2.58%。一時は昨年11月1日以来の低水準とな る2.57%を付けた。その一方で3bp上昇する場面もあった。同年債 (表面利率2.75%、2023年11月償還)価格は19/32上げて101 1/2。

30年債利回りは昨年7月5日以来の低水準となる3.52%を付けた 後、前日から7bp低下の3.53%。一時は3bp上昇する場面もあっ た。2営業日続けて200日移動平均を割り込んだ。

TBレートが急上昇

3月6日償還TBのレートは5bp上昇して0.1%。1月27日に は0.125%を付け、昨年7月以来の高水準と並んだ。

ブルームバーグ米国債指数は1月に1.8%上昇し、2012年5月以来 で最大の上げ。アルゼンチン・ペソなどの新興国通貨の下落が影響し た。

1月のISM製造業総合景況指数は51.3に低下。12月は56.5だっ た。1月は昨年5月以来の低水準となり、ブルームバーグがまとめた予 想の最も悲観的な数値を下回った。エコノミスト85人の予想中央値 は56、最も低い予想は54だった。ISMによると2013年全体の平均 は53.9。発表を受けて、米国債は下げを埋めて上昇に転じた。

ジャニー・モンゴメリー・スコット(フィラデルフィア)のチーフ 債券ストラテジスト、ガイ・リーバス氏は「1月ISM指数への失望で 相場は上昇した」と指摘。「昨年から受け継いだ景気への楽観の度合い は恐らく正当化されないだろう」と続けた。

イエレンFRBが始動

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によると、7日発表の 1月雇用統計では非農業部門雇用者数の伸びが18万5000人と予想されて いる。12月は7万4000人だった。12月統計が発表された1月10日の米国 債市場では、10年債利回りが11bp下げた。12月雇用者数の伸びはエコ ノミスト予想の19万7000人を大きく下回った。

米金融当局の資産購入プログラムの一環としてニューヨーク連銀は この日、2038年5月から43年8月に償還の米国債12億5000万ドル相当を 購入した。

ジャネット・イエレン氏はこの日、米連邦準備制度理事会 (FRB)議長として宣誓就任した。前任のベン・S・バーナンキ氏は ブルッキングス研究所の特別研究員となった。

米金融当局が債券購入を徐々に縮小させ始めた中でのトップ交代が 完了した。イエレン議長は来週、半期に一度の議会証言で金融政策につ いて説明する。

原題:U.S. 10-Year Yields Drop to 3-Month Low as Manufacturing Slows(抜粋)

◎NY金:反発、約1週間ぶり大幅高-世界的な株安で逃避需要膨らむ

ニューヨーク金先物相場は反発。約1週間ぶりの大幅高となった。 世界的な株式相場の下落を背景に、逃避先資産としての魅力が見直さ れ、買いが膨らんだ。株価指標のMSCIオールカントリー世界指数は 一時1.6%下げた。米ISM製造業景況指数で活動減速が示唆される と、金は上げ幅を拡大した。

貴金属関連の調査などを手掛けるキトコ(モントリオール)のシニ アアナリスト、ジム・ウィコフ氏はリポートで、「依然として不透明な 市場環境の中、安全逃避の買いによって金は押し上げられている」と指 摘。「過去2週間にリスク回避の動きが強まった」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前週末比1.6%高の1オンス=1259.90ドルで終了。1月23日以来 の大幅上昇となった。

原題:Gold Posts Biggest Gain in More Than Week on Rising Haven Demand(抜粋)

◎NY原油:続落、予想下回る米中の製造業統計で需要減少観測

ニューヨーク原油先物相場は続落。中国と米国の製造業統計を受け て、燃料需要の減少観測が強まった。米供給管理協会(ISM)が発表 した1月の製造業総合景況指数は予想を下回った。中国国家統計局と中 国物流購買連合会が発表した1月の非製造業購買担当者指数(PMI) は、6カ月ぶりの低水準だった。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キ ャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「世界 経済に対する不安が続いており、価格に下押し圧力がかかっている」と 指摘。「ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は中国 のPMI統計の影響を振り切ることができたものの、米国の弱いISM 統計を無視するわけにはいかなかった」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前週末 比1.06ドル(1.09%)安の1バレル=96.43ドルで終えた。1月8日以 来で最大の値下がり。

原題:WTI Crude Falls as Global Factory Data Signal Lower Fuel Demand(抜粋)

◎欧州株:続落、ストックス600は6週ぶり安値-英銀ロイズ安い

3日の欧州株式相場は続落。英ロイズ・バンキング・グループを中 心に銀行株が下げた。1月の米製造業の拡大ペースが8カ月ぶり低水準 となったことも注目された。

ロイズは2012年9月以来の大幅値下がり。支払保障保険の不適切な 販売をめぐる賠償で13年10-12月(第4四半期)に18億ポンドを引き当 てたことが嫌気された。食品小売りなどを手掛けるベルギーのコルリュ イは約2年ぶりの大幅安。年間利益見通しの下方修正が嫌気された。一 方、アイルランドの格安航空会社、ライアンエア・ホールディングスは 8カ月ぶりの大幅上昇。夏季の予約状況が1年前のこの時期を上回って いると発表した。

ストックス欧州600指数は前週末比1.3%安の318.21で終了。6週間 ぶり安値となった。1月は月間ベースで1.8%下げ、同月としては10年 以来の大幅下落となっていた。同指数は終値ベースでの6年ぶり高値を 付けた先月22日以降、5.3%下げている。

サクソバンクのプライベートバンク部門で最高投資責任者 (CIO)を務めるタイス・クヌートセン氏は、「どの市場の基準から しても、相場調整があって当然然るべきだっただろうが、まだ過剰に心 配する理由はない」と指摘。「中国の景気減速とアルゼンチン通貨の混 乱が相まって、新興市場をめぐるパニック状態が新たな次元に達した。 今年は2013年ほど強気とはならず、数カ月にわたりボラティリティが高 まるだろう」と語った。

米供給管理協会(ISM)が発表した1月の製造業総合景況指数 は51.3と、前月の56.5(改定)から低下。ブルームバーグがまとめたエ コノミスト予想中央値は56だった。同指数は50が活動の拡大と縮小の境 目を示す。

3日の西欧市場では18カ国中14カ国で主要株価指数が下落。独 DAX指数は1.3%、仏CAC40指数は1.4%それぞれ下げ、英 FTSE100指数は0.7%安となった。

原題:European Stocks Decline as Lloyds Retreats on Compensation Costs(抜粋)

◎欧州債:ドイツ国債が下落、ギリシャ国債は上昇-製造業指標に反応

欧州債市場ではドイツ国債が下落し、2年債利回りは前週末に付け たほぼ3カ月ぶりの低水準から上昇した。1月のユーロ圏製造業の生産 活動を示す統計が速報値から上方修正されたことで、域内で最も安全と される同国債の需要が後退した。

ギリシャ国債は上昇。1月の同国製造業の生産活動が4年半ぶりに 拡大したことが背景。イタリアとスペインの2年債利回りはいずれも過 去最低を記録。

ドイツ国債は先週上昇していた。インフレ率低下で欧州中央銀行( ECB)が6日の政策決定会合で追加措置を講じるとの観測が高まって いたことが背景にある。

ダンスケ銀行のアナリスト、オーウェン・カラン氏(ダブリン在 勤)は製造業景気指数について、「全体的になかなか堅調だ」とし、 「ユーロ圏の回復はまだ進行中だとの見方を支えている。ECBが今週 利下げに踏み切るとの予想にとっては、不都合な数字だ」と語った。

ロンドン時間午後4時34分現在、ドイツ2年債利回りは前週末比1 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.08%。先月31日に は0.06%まで下げ、昨年11月7日以降の最低となっていた。同国債(表 面利率0%、2015年12月償還)価格はこの日、0.02下げ99.855。10年債 利回りも1bp低下し1.65%。

英マークイット・エコノミクスが発表した1月のユーロ圏製造業景 気指数の改定値は54と、前月の52.7から上昇。先月23日公表の速報値 は53.9だった。1月のギリシャ製造業景気指数は51.2で、2009年8月以 降で初めて50を上回った。両指数は50が活動拡大・縮小の分かれ目。

ギリシャ10年債利回りは26bp低下し8.36%となった。

イタリア2年債利回りは一時5bp下げ0.875%と、ブルームバー グが集計を開始した1993年以降の最低を記録。同年限のスペイン国債利 回りは0.918%まで下げた。これも過去最低。

英国債市場では10年債利回りは1bp低下の2.70%となった。一時 は5bp上昇した。同国債(表面利率2.25%、2023年9月償還)価格 は96.245。

原題:German Yields Rise From 3-Month Low as Greek Bonds Jump on PMIs (抜粋) Pound Declines for Fifth Day Versus Dollar as U.K. Output Slows (抜粋)

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