日本株反落、根強い新興国懸念と週末持ち高調整-海運や証券

東京株式相場は続落。新興国情勢へ の警戒感が強い中、週末・月末要因も重なり、リスク回避、持ち高整理 の売りに押され、午後の取引で崩れた。海運や証券、不動産など景気敏 感業種を中心に安い。

TOPIXの終値は前日比3.45ポイント(0.3%)安の1220.64、日 経平均株価は92円53銭(0.6%)安の1万4914円53銭。

しんきんアセットマネジメント投信運用部の藤本洋主任ファンドマ ネジャーは、「投資家の弱気心理を招いている大本は、最大の新興国で ある中国だ」と指摘。中国の景況感悪化が気掛かりなほか、「シャドー バンキング問題が蒸し返される懸念もある」と言う。その他のエマージ ング諸国については、米金融緩和の縮小に伴う「資金の引き揚げで通貨 安が続けば、インフレで経済に打撃を与えてしまう」と警戒する。

前日の欧米株高の流れを受け、きょうの日本株は先物主導で高く始 まり、日経平均は午前に一時136円高まで上げた。ただ、週末・月末と いうことで持ち高整理、リスク回避の売りも出やすく、徐々に失速。午 後の開始とともに一気に崩れ、日経平均は242円安まで下げ幅を広げる 場面があった。新興国経済、通貨の波乱に警戒感が強く、ブラジルの株 価指数、ボベスパ指数は30日に約半年ぶりの安値を付けている。

みずほ投信投資顧問の岡本佳久執行役員は、「新興国通貨の混乱が グローバルにどの程度広がりを見せるか、読めない」と言う。また、29 日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明でも、政策当局は「新興 国への配慮を欠いた」とし、こうした点も市場参加者の不安心理を招い ている、と話していた。

東証1部33業種は海運、その他金融、証券・商品先物取引、倉庫・ 運輸、非鉄金属、不動産、鉱業、ガラス・土石製品、ゴム製品など27業 種が下落した。半面、空運、食料品、電気・ガス、医薬品、サービスな ど6業種は高い。

売買代金上位では、第3四半期決算にクレディ・スイス証券が厳し い見方を示した東芝が急落。ソフトバンク、トヨタ自動車、楽天、シャ ープ、ファーストリテイリング、KDDI、三菱地所、JFEホールデ ィングス、クボタ、野村ホールディングスなども安い。これに対し、ス クウェア・エニックス・ホールディングスが反発、新日本科学や NEC、富士通、富士フイルムホールディングス、日東電工、ヤマトホ ールディングスも上げた。NECは、NECビッグローブの売却などが 好材料視された。

東証1部の売買高は30億8084万株、売買代金は2兆8427億円。値上 がり銘柄数は694、値下がりは948。

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