米国債:下落、2種類の入札が重し-逃避需要で下値は限定的

米国債相場は下落。10年債利回りは 前日に付けた2カ月ぶりの低水準から上昇した。発行総額640億ドルの 中期債入札が実施される中、売りが優勢になった。同じ日に2種類の固 定利付債が発行されるのは2008年10月以来で初めて。

1週間に及ぶ新興市場資産の下落により、安全な逃避先としての需 要が根強く、米国債の下げは限定的となった。この日の5年債と7年債 の入札を含め今週の発行総額は1110億ドル。朝方発表された第4四半期 の実質国内総生産(GDP、季節調整済み、年率)速報値が前期 比3.2%増加したことも売り材料。

ウィリアムズ・キャピタル・グループの債券取引責任者、デービッ ド・コード氏(ニューヨーク在勤)は質への逃避もあったことから「入 札は好調だった」と指摘。「特に長期債にとって経済指標と米金融当局 が大きな懸念材料だ」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の2.70%。同年債(表面利率2.75%、2023年11月償 還)価格は5/32下落の100 15/32。

既発7年債の利回りは2bp上昇の2.15%、既発5年債の利回りは 1bp上昇の1.51%。

初めて発行された2年物変動利付債(発行額150億ドル)を含め、 1月に発行された中長期債(発行総額1900億ドル)の応札倍率は3.05倍 と、昨年1月以来の高水準となっている。昨年1月は3.11倍だった。

5、7年債入札

7年債入札で最高落札利回りは2.190%。入札直前の市場予想 は2.201%だった。投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.65倍と、過 去10回の2.55倍を上回った。

5年債入札(発行額350億ドル)の結果によると、最高落札利回り は1.572%。入札直前の市場予想は1.570%だった。

第4四半期のGDP成長率は前期比年率で3.2%増と、予想と一致 した。第3四半期は4.1%増と、ほぼ2年ぶりの高成長だった。

全米不動産業者協会(NAR)が30日発表した12月の中古住宅販売 成約指数(季節調整後)は前月比8.7%低下。2010年5月以来の大幅な 落ち込みとなった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査の予想 中央値は0.3%低下だった。前月は0.3%低下(速報値0.2%上昇)に下 方修正された。

逃避需要も根強く

新興市場通貨の下落と中国製造業の減速を示す指標は米国債の支援 材料となった。

英HSBCホールディングスとマークイット・エコノミクスが30日 発表した1月の中国製造業購買担当者指数(PMI)改定値は49.5。昨 年12月の50.5から低下し、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノ ミスト14人の予想中央値(49.6)も下回った。

BNYメロン・キャピタル・マーケッツの米国債トレーディング責 任者、ダン・マルホランド氏は「新興市場はかなり脆弱(ぜいじゃく) なため、米国債への需要が続くだろう」と指摘した。

原題:Treasuries Fall as Refuge Demand Eases While U.S. Auctions Debt(抜粋)

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