ゴールドマンからもバンカー脱出、起業に優しい香港は新天地

ゴールドマン・サックス・グループ の元バンカー、ジェームズ・ジアンコッティ氏(37)は香港の金融街の 片隅にあるビルの11階で、事業を始めるのに資金集めを必要としている 人々の話を聞く。同氏は投資銀行を離れ、起業に優しい香港で新しい道 を模索するバンカーの一人だ。

ジアンコッティ氏が手掛けるのはクラウドファンディング。企業な どが通常インターネット経由で、多数の投資家から比較的少額ずつ資金 を集める調達方法だ。同氏は2013年9-12月に78人の起業家予備軍から 話を聞き、資金の出し手になりそうな投資家900人余りを集めた。

香港では、同氏のように金融機関を脱出した元バンカーらや起業家 たちが、高成長のアジア経済の中で機会をつかもうとコミュニティーを 作り出している。世界から新興企業を呼び込みたい香港当局もこんな動 きを後押しする。

ゴールドマンでアナリストをしていたジアンコッティ氏(37)は 「金融業界にある意味で見切りをつける人間が大勢いる。起業家になろ うとする者も多い」と話す。「ここ3、4年は香港での起業を促す強い 動きがあった」と付け加えた。

クレディ・スイス・グループで社内コンサルタントをしていたクリ スチャン・ミシュラー氏(31)もその1人。12年12月に同地で、携帯ア プリケーションを使ったホテル予約サービスのホテル・クイックリーを 共同創業した。昨年8月に900万香港ドル(約1億1900万円)を調達し 同年12月までにユーザーは20万人に達した。

「銀行に対するネガティブな見方が多かったし、将来もあまり明る いとは思えなかった」と、同氏は転身の決断を振り返る。「同僚の多く は起業を目指した」という。

香港当局も起業家に味方する。事業拡大への支援サービスを提供す る関連機関のインベストHKは、アジア市場への距離的な近さや携帯端 末の普及率の高さ、通信インフラ、低税率などが魅力だと香港を売り込 んでいる。

原題:Investment Bank Defectors Fuel Startup Scene in Hong Kong: Tech(抜粋)

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