債券は上昇、株大幅安や米金利低下で買い優勢-2年債入札結果は順調

債券相場は上昇。新興国通貨の先行 き不透明感を背景とした米長期金利の低下や円高・国内株安が買い手掛 かりとなった。きょう実施の2年債入札は需給の良さを反映して順調だ った。

東京先物市場で中心限月の3月物は前日比25銭高の144円80銭で始 まり、直後に144円82銭まで上昇した後、144円75銭前後でのもみ合いが 続いた。午後の取引開始後に水準を切り下げ、一時9銭高の144円64銭 まで伸び悩んだが、その後はやや持ち直し、結局は17銭高の144円72銭 で引けた。

大和住銀投信投資顧問の伊藤一弥債券運用部長は、米量的緩和の縮 小継続は織り込み済みだったが「今週はリスクオフ・トレードが優勢 だ」と指摘。円も逃避先として買われ、株安が進む状況は「円債にはポ ジティブだ」と述べた。ただ、10年債利回りで「0.6%は一つの壁、限 界とみられている」ため、債券相場は当面「高値もみ合いが続く」との 見方も示した。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の332回債利回 りは同2.5ベーシスポイント(bp)低下の0.61%で開始し、直後か ら0.615%で推移。午後に入ると0.625%に下げ幅を縮めた。2時30分前 後に再び0.615%に低下し、3時ごろからは0.62%で取引された。5年 物の116回債利回りは0.5bp低い0.195%。

超長期債も堅調。20年物の147回債利回りは2.5bp低い1.45%で始ま り、徐々に下げ幅を縮小。1時すぎには1bp低い1.465%を付けた。3 時前からは1.46%。30年物の41回債利回りは0.5bp低い1.635%で開始 後、午後3時前に1.63%に低下した。

2年債入札

財務省がこの日実施した表面利率0.1%の2年利付国債(337回債、 2月発行)の入札結果によると、最低落札価格は100円3銭と事前予想 を5厘上回った。小さければ好調とされるテール(最低と平均落札価格 の差)は3厘と前回の5厘から縮小。投資家需要の強弱を示す応札倍率 は7.17倍と前回の5.55倍から上昇した。

ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは「昨年末までのリ スクオン(選好)相場の揺り戻しの動きや新興国の混乱で、円債市場は 買いが優勢だ」と話した。2年債の入札結果については「ほぼ予想通り ながら若干強めの感じ」と指摘した。

円相場は対ドルで1ドル=102円台前半で推移した。東京株式相場 は大幅安。新興国経済や通貨安への懸念が再燃し、投資家のリスク回避 姿勢が強まったことが背景。TOPIXは前日比2.6%安の1224.09で引 けた。一時は3.1%安となる場面があった。

29日の米株相場は大幅下落。S&P500種株価指数は前日比1%安 の1774.20で引けた。新興市場で混乱が続く中、米連邦公開市場委員会 (FOMC)が債券購入額を100億ドル縮小し、量的緩和策の縮小を進 める姿勢を維持したことが影響した。一方、米債相場は上昇。米10年国 債利回りは同7bp低下の2.68%程度となった。

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