FOMCは「自動操縦」で量的緩和縮小-市場関係者コメント

米連邦公開市場委員会(FOMC) は28-29日に開催した定例会合で、債券購入額を100億ドル縮小し、 月650億ドルにする方針を決めた。

市場関係者のコメントは以下の通り。

◎FOMC声明では新興市場の困難が置き去りに-シティグループ

新興市場の立場から見れば、FOMCは(映画「ターミネーター 2」の決め台詞である)「アスタ・ラ・ビスタ、ベイビー(地獄で会お うぜ、ベイビー)」と言ったようなものだとシティグループの外為戦略 グローバル責任者、スティーブン・イングランダー氏がリポートで指摘 した。

FOMC声明は米経済については「十分な鎮痛剤」。

円とスイス・フラン、ユーロのパフォーマンスが良くなるのに対 し、資源国通貨や新興国は思わしくない見通し。

◎FOMC声明にはサプライズなし、変更はわずか-ゴールドマン

労働市場に関しては「まちまち」という表現で「わずかな下方修 正」が見られたものの、全体的な経済の評価はわれわれが予想していた よりもほんの少し前向きなものだったと、ゴールドマン・サックスのス トラテジスト、ジャン・ハッチウス氏がリポートで指摘した。

家計支出や民間設備投資の評価の引き上げは驚きではない。

◎FOMCは3月会合でインフレ重視に転換か-PIMCOグロース氏

PIMCOのグロース氏はツイッターで、「FOMCの発表は同じ だった。だが31日以降は個人消費支出(PCE)物価指数が最も重要に なってくるだろう。イエレン次期議長と次期副議長候補のフィッシャー 氏は3月に重点を変える可能性が高い」と述べた。

◎米金融当局、新興市場めぐる懸念でも緩和縮小ペース堅持-CIBC

今回のFOMCでは、投票権を持つメンバーの顔ぶれが変わったに もかかわらず、量的緩和の月100億ドルの規模縮小を全会一致で決め、 これまでの路線を踏襲した。CIBCのエコノミスト、エーブリー・シ ェンフェルド氏が顧客向けリポートで指摘した。

雇用情勢の軟調さは金融当局者の考え方の変更をもたらさず、「さ らなる改善」の傾向が見られると声明では表現された。

仮に失業率の低下が続けば、超低金利を維持するとした「しばらく の」期間について、何を意味するのか何らかの説明が必要になるだろ う。

◎FOMCは債券購入毎回100億ドル縮小へ-GMPセキュリティーズ

FOMCは量的緩和を毎回100億ドルずつ縮小する公算が大きく、 「当局の縮小ペースを変えかねない展開があっても、高いハードルを満 たす必要があろう」と、GMPセキュリティーズのストラテジスト、エ イドリアン・ミラー氏がリポートで指摘した。

当局にとっては「量的緩和を縮小しながら国内や新興国の混乱を最 小限に抑える」という「挑戦の年」だ。

◎FOMC声明は新興市場通貨の助けにならず-ソシエテ・ジェネラル

FOMCの決定は予想通りで、「新興市場危機に関する限り、われ われを窮地から救い出す」ものではないとの見解を、ソシエテ・ジェネ ラルの法人為替営業ディレクター、カール・フォチェスキ氏が電話イン タビューで明らかにした。

◎ミネアポリス連銀総裁の緩和縮小支持は驚き-キャピタルE

ミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁は「ここ数カ月にわたり声高 のハト派」として振る舞っており、今回のFOMC会合の投票では緩和 縮小の一時停止を支持すると予想されていた。キャピタル・エコノミク スのエコノミスト、ポール・アシュワース氏が顧客向けリポートで指摘 した。

FOMC声明が経済見通しについて予想よりも楽観的な内容だった ことも想定外だった。

キャピタル・エコノミクスでは、イエレン次期FRB総裁が今年、 量的緩和縮小の計画を堅持し、2015年半ばごろにフェデラルファンド (FF)金利の誘導目標が引き上げられると見込んでいる。

◎FOMC声明は市場の混乱を無視した-FTNのロー氏

新興市場の動揺は「米金融当局の目に留まらなかったようで」、 FOMC声明には一切言及がなかったと、FTNのエコノミスト、クリ ス・ロー氏がリポートで指摘した。

それは「FOMCの優先事項リストにおけるこの問題の位置付けを 表している」。

◎FOMCが緩和縮小路線を変更する理由は見当たらず-バークレイズ

新興市場からの影響は「FOMCに政策スタンスを変更させるには 不十分だ。緩和縮小の開始後間もない時期であるだけに特にそうだ」 と、バークレイズのエコノミスト、マイケル・ゲーペン氏がリポートで 指摘した。

「今後発表される議事録では、最近の市場の動きに関するFOMC の評価の詳細が注目される」。

◎FOMCの唯一のニュースは失業率の目安据え置き-三菱東京UFJ

FOMCの決定では失業率の目安を6.5%に据え置いたことが「大 きなニュース」だと、三菱東京UFJ銀行のチーフ金融エコノミスト、 クリス・ラプキー氏が顧客向けリポートで指摘した。米国の失業率はこ の目安から0.2ポイントしか離れていないことに言及した。

米緩和縮小の動きは景気拡大が順調に進んでいると当局者がみてい ることを示唆するものだ。

◎FOMCは「自動操縦」で量的緩和を縮小-HFEのオサリバン氏

FOMC声明で驚くことは何もなかったと、ハイ・フリークエンシ ー・エコノミクス(HFE)のエコノミスト、ジム・オサリバン氏が指 摘した。

FOMCで毎回100億ドルという「ほとんど自動操縦のような縮小 に見える」。

主要政策金利をめぐり、「2014年より後のフォワードガイダンス」 に関するFRBの信頼性がより重要だ。

市場は「15年と16年にもう少し引き締めに傾くこと」をいずれ織り 込むだろう。

◎米金融当局に最も抵抗ないのは中立的なバランスシート-ジェフリー ズ

そうだとしても、米金融当局が3月にもさらなる緩和縮小を進める かどうかについて「判断を下すには時期尚早」だと、ジェフリーズのエ コノミスト、ウォード・マッカーシー、トーマス・ サイモンズ両氏が 顧客向けリポートで指摘した。

米金融当局は、今後決定を下すのに先立ち、29日の決定への市場の 反応やこれから発表される統計を見極めたいと考えるだろう。

「経済統計の改善や、労働市場での大幅かつ持続的な改善を根拠 に、FOMC会合の開催時には毎回、量的緩和縮小が議論されるだろ う」。

◎3月の緩和縮小を予想、一時停止のハードルは高い-BMO

特にまずまずの経済成長が続いていれば、緩和縮小を停止するハー ドルは高いと、BMOのエコノミスト、マイケル・グレゴリー氏がリポ ートで指摘した。

仮に1月の雇用者数の伸びが回復しなくても、3月にさらに100億 ドルの購入縮小を予想。

フォワードガイダンス面での「一段の動きが示されるのは時間の問 題」で、それは3月かもしれない。

◎FRBが緩和縮小を停止するハードル「相当高い」-ギルフーリー氏

FRBが資産購入を増やすハードルはさらに高いと、TDセキュリ ティーズの金利ストラテジスト、リチャード・ギルフーリー氏が指摘し た。

FRBは重大なニュースがある場合を除いて「自動操縦」状態にあ る。

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