NY外為:円とドルが新興市場通貨に対し上昇

ニューヨーク外国為替市場では円と ドルが新興市場通貨の大半に対して上昇。米金融当局が毎月の債券購入 額の縮小を継続したことが手掛かり。

ニュージーランド(NZ)ドルは米ドルに対して下げを拡大。NZ 準備銀行(中央銀行)はこの日、政策金利を据え置いた。ウィーラー総 裁は昨年12月の時点で、2014年上期に政策金利を引き上げることを示唆 していた。新興市場通貨は朝方から下落していた。トルコに続き、南ア フリカの中銀も通貨防衛のため利上げに動いたが、投資家の不安を拭う ことはできなかった。このほかロシアのルーブルが13営業日続落となっ たほか、ハンガリーのフォリントも値下がりした。

シティグループの主要10カ国(G10)通貨戦略責任者、スティーブ ン・イングランダー氏は電子メールで、「新興市場の観点から見れば、 FOMCに『じゃあ、またな』と言われたようなものだ」と指摘。「リ スク通貨に対しては若干の失望感が広がっている」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円はドルに対し前日比0.6%高の 1ドル=102円29銭と、3日ぶり反発。一時0.5%安まで下げる場面もあ った。対ユーロでは0.7%上げて1ユーロ=139円75銭。一時0.4%安を 付けた。ドルは対ユーロで0.1%上げて1ユーロ=1.3663ドル。NZド ルは対米ドルで0.5%安の1NZドル=0.8214米ドル。

主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポ ット指数はほぼ変わらずの1027.05。一時1025.05と14日以来の水準に下 げた。

米緩和縮小

米金融当局は毎月の債券購入額を従来より100億ドル縮小し、650億 ドルとする。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長の下で 講じた前例のない緩和策を段階的に引き揚げる計画を堅持した格好だ。

ブルームバーグ・ニュースが10日実施したアナリスト調査では、 FOMCは今後も会合ごとに100億ドルずつ減らし、年内にプログラム を終了させると予想されている。

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジのチーフ市場アナリ スト、オマー・エシナー氏は今回の緩和縮小について、「これは、新興 市場の混乱が先進国市場へは波及していないとFOMCが考えているこ とを強く示唆している」と指摘。「先進国市場の基盤は現在のところ安 定度がずっと増している。新興市場での経済・政治面の問題が長引いた 場合は、先進国にも波及するリスクは高まるだろう」と続けた。

「概して予想通り」

FOMCはフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2008年以 降、0-0.25%で据え置いている。この日の声明では、「特にインフレ が引き続き委員会の中長期的な目標である2%を下回ると予測される場 合には、失業率が6.5%を下回った後もしばらくはFF金利誘導目標を 現在のレンジで据え置くことが適切であろうと想定している」とし、前 回から文言に変更はなかった。

ソシエテ・ジェネラルの法人為替営業ディレクター、カール・フォ チェスキ氏(ニューヨーク在勤)は「今回の会合での決定は概して予想 通りだった」と指摘。「新興市場の危機に関して言えば、これで危機か ら脱せられるわけではない。FOMCの責務の対象は米経済だ。米国以 外のあらゆることについて心配する余裕はない」と続けた。

トルコ中銀のバシュチュ総裁が加速するリラ下落に歯止めをかけよ うと措置を講じているが、そうした中で円は上昇した。

リラはこの日、上げ下げを繰り返す展開。一時4%上げたほか、 3%安まで下げる場面もあった。

南アフリカ準備銀行(中銀)はこの日、市場予想に反して政策金利 を引き上げた。中銀は政策金利を0.5ポイント引き上げ5.5%とした。マ ーカス総裁がプレトリアで発表した。ブルームバーグが先週実施したエ コノミスト調査では25人全員が据え置きを予想していた。

ランドは一時3.1%安と、下落率は昨年4月以降で最大となった。

原題:Yen Rises With Dollar as Fed Taper Fuels Emerging Markets Rout(抜粋)

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