米国債:上昇、安全への逃避で-FOMC緩和縮小は予想通り

米国債市場で10年債利回りは2カ月 ぶりの水準に低下。新興市場への不安から安全性を求める買いが活発な 中、連邦公開市場委員会(FOMC)は2度目の緩和縮小を発表した。

米国債相場は上昇。FOMCは月額の資産購入を現行の750億ドル から650億ドルに縮小すると発表。声明は前回と同様、「特にインフレ が引き続き委員会の中長期的な目標である2%を下回ると予測される場 合には」、失業率が6.5%を下回った後もしばらくはフェデラルファン ド(FF)金利誘導目標を現在のレンジで据え置くことが適切であろう との認識を示した。トルコ中銀に続いて南アフリカも利上げに踏み切っ たが新興市場国への投資家の不安は静まらず、米国債は朝方から堅調に 推移した。

フィフス・サード・アセット・マネジメントの債券担当責任者、ミ ッチェル・ステープリー氏はFOMCの結果について、「誰にとっても 何の驚きもない」と指摘。「債券は質への逃避で上昇を続けることが可 能だ。ばんそうこうは、いつか剥がさなくてはならない」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比7ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)下げて2.68%。同年債(表面利率2.75%、2023年11月償 還)価格は20/32上昇の100 20/32。利回りは一時、昨年11月19日以来の 低水準を付けた。

30年債利回りは5bp下げて3.62%。10月30日以来の低水準を付け た。

「すべて織り込み済み」

ユナイテッド・ネーションズ・フェデラル・クレジット・ユニオン (ニューヨーク)の最高投資責任者(CIO)、クリストファー・サリ バン氏は「声明の内容はすべて織り込み済みだった」と指摘。「米国債 相場は依然として世界的な株安に反応している。安全を求めて資金が新 興市場から米国債へ逃避している」と述べた。

前回FOMCで最初の緩和縮小が発表された昨年12月18日、10年債 利回りは6bp上昇して2.89%となった。ブルームバーグがまとめた先 物取引のデータに基づくと、FF金利誘導目標は約85%の確率で年末ま で維持されるとみられている。

米財務省はこの日初めて2年物変動利付債(FRN)の入札を実 施。150億ドルの同入札では、需要の目安とされる応札倍率は5.67倍だ った。

FTNファイナンシャル(テネシー州メンフィス)の機関債調査責 任者、ジム・ボーゲル氏は「入札は異例の好調さだった」と評価。 「FRNは頭痛の種を伴わない短期金利商品だ。好調な需要は約束され ていたも同然だ。タイミングも完ぺきだった」と述べた。

米財務省は4月と7月、10月にもFRN入札を計画、2回のリオー プニング(銘柄統合)を予定している。

「世界中でバブルはじける」

米財務省は30日に5年債(発行規模350億ドル)と7年債(同290億 ドル)の入札を実施する。

新興市場国の通貨や株価が荒れている状況について、ノバスコシア 銀行の米国債トレーディング責任者、チャールズ・コミスキー氏(ニュ ーヨーク在勤)は「世界中でバブルがはじけ、米国債市場に資金が回帰 している」と述べた。

原題:Treasuries Rise on Refuge Demand as Fed Taper Matches Forecast(抜粋)

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