米国株:下落、FOMCが資産購入をさらに縮小

29日の米国株は下落。企業の業績予 想が投資家の失望を誘ったほか、新興市場で混乱が続く中、米連邦公開 市場委員会(FOMC)が量的緩和策の縮小を進める姿勢を維持したこ とが影響した。

検索エンジンのヤフーは下落。売上高見通しが成長鈍化を示唆し た。航空機メーカーのボーイングも下落、約2年ぶりの大幅安となっ た。同社の2014年の利益見通しはアナリスト予想を下回った。ジェット 機受注のペース減速が影響した。一方、化学品メーカーのダウ・ケミカ ルは上昇。増配と自社株買い計画の拡大が好感された。

S&P500種株価指数は前日比1%安の1774.20で終了。ダウ工業 株30種平均は189.77ドル(1.2%)下落して15738.79ドルで終えた。

ウェルズ・ファーゴ・プライベート・バンクの副最高投資責任者 (CIO)のエリック・デービッドソン氏は「しばらくの間、新興市場 では弱さが見られていた。それがここ数日間で一気に展開した」と述 べ、「こうした短期間の動向に対して、米当局が反応することはないだ ろう」と続けた。

FOMC声明

FOMCは28-29日に開催した定例会合で、債券購入額を100億ド ル縮小し、月650億ドルにする方針を決めた。金融当局のバランスシー トが過去最大の4兆1000億ドルに膨れ上がったことから、資産価格バブ ルの形成につながる恐れがあると、当局者の一部は懸念を表明してき た。

FOMC声明は労働市場について、「指標はまちまちだが、ならし てみるとさらなる改善が示された」と指摘。失業率については「低下し たが、なお高い水準にある」とした。バーナンキ連邦準備制度理事会 (FRB)議長は今月末で退任する。

フェイスブックやボーイング、ダウ・ケミカルを含めてこの日は S&P500種採用企業のうち25社が決算を発表した。

今シーズンに四半期決算を発表したS&P500種採用企業のうち、 利益がアナリスト予想を上回ったのは約77%だった。ブルームバーグが まとめたアナリスト予想では、S&P500種企業の利益は6.6%増、売上 高は2.6%増となっている。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)はこの日9.8%上昇して17.35だった。VIXは年初から26% 上昇した。

S&P500種産業別10指数のうち9指数が下げた。特に生活必需品 株の下げが目立った。素材株だけが唯一上昇した。

ヤフー、ボーイングが下落

ヤフーは8.7%安。同社が発表した1-3月期売上高見通しから、 グーグルやフェイスブックとの競争激化に伴い成長が減速していること が示唆された。2013年10-12月期の純利益は3億4820万ドルと、前年同 期から28%増加した。純売上高は12億ドルと、前年同期の12億2000万ド ルから減少した。

ボーイングは5.3%下落。同社の2014年利益見通しは、アナリスト 予想を下回った。昨年のジェット機受注数が過去2番目に高い水準に達 したものの、今年に入ってそのペースが鈍化していることが背景にあ る。

米携帯電話サービス2位、AT&Tは1.2%安。同社の2014年通期 1株利益の伸び率は「1桁台半ば」になる見通し。ブルームバーグの集 計データによると、アナリスト予想は7%増だった。

一方、ダウ・ケミカルは3.9%上昇。同社は自社株買い計画の規模 を45億ドルと、これまでの15億ドルから拡大したことを明らかにし、第 1四半期の配当を16%増の37セントに引き上げた。

原題:U.S. Stocks Retreat as Fed Plans More Reductions in Stimulus(抜粋)

--取材協力:Trista Kelley. Editors: Michael P. Regan, Jeff Sutherland

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