タイの政治混乱で近隣諸国に恩恵-投資家が資金をシフト

3カ月に及ぶタイの政治的混乱は近 隣諸国に恩恵をもたらし始めている。ファンドマネジャーが同国から資 金を引き揚げ、長期投資家は戦略を見直し、観光客もバンコクを避けて いる。

取引高データによると、海外投資家は抗議行動が始まった昨年10 月31日以降、タイ株式市場から30億ドル(約3100億円)を引き揚げてい る。新興市場通貨の急落を背景に、インドネシアのジャカルタ総合指数 は今月27日までの2営業日で3.9%下落したものの、投資家は今年に入 って同国株式市場に2億4600万ドルをつぎ込んでいる。

米金融当局が緩和縮小の推進を計画し、新興市場から投資家資金が 流出する中、タイは他の東南アジア諸国に比べて苦戦している。インラ ック首相は22日、バンコクに非常事態を宣言。政府は過去1カ月で14年 の成長率見通しを2回引き下げた。トヨタ・モーター・タイランド (TMT)の棚田京一社長は先週、タイの政情不安を理由に長期投資家 はインドネシアやベトナムを投資先として検討する可能性があると指摘 した。

野村ホールディングスのアジア(日本を除く)株式ストラテジス ト、ミクソ・ダス氏(香港在勤)は28日の電子メールでのインタビュー で、「インドネシアは相対的にアウトパフォームすると見込んでおり、 タイからインドネシアへのシフトは理にかなっている」と説明。「投資 不足と今なお続く政情不安が投資家心理の重しとなり、タイの成長のフ ァンダメンタルズ(基礎的諸条件)はかなり弱くなるだろう」と語っ た。また、自身としてはタイ株式市場が急反発した時を狙って、資金を 他の市場に移したいと述べた。

原題:Thai Turmoil Prompts Investor Shift to Neighbors: Southeast Asia(抜粋)

--取材協力:Jason Folkmanis、Ma Jie、Neil Chatterjee. Editors: Lars Klemming, Dick Schumacher

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