米大統領、最低賃金引き上げなど経済対策を表明-一般教書演説

オバマ米大統領は28日夜の一般教書 演説で、米国が抱える経済的・社会的課題を時間をかけて解決していく 穏当な方策を示した。議会に対して対決姿勢で臨むことに限界があると 判断した。

オバマ大統領は連邦政府の契約に基づいて将来雇用される職員の最 低賃金を時給10.10ドル(約1040円)に引き上げると表明し、同措置を 全国に適用するよう議会に促した。大統領はまた、雇用主が確定拠出年 金の401(k)プランを導入していない労働者に新たな退職年金プランを創 設する計画も示した。

大統領は演説で「景気回復のさなかでも、成功は望めず、何とか生 活するためだけにこれまで以上に働いている国民が多過ぎるという厳し い現実がある。こうした流れを反転させるのがわれわれの仕事だ」と訴 えた。

オバマ大統領は十数件の措置を発表。大統領は行政権限に基づくこ れらの措置を、リセッション(景気後退)から低中所得層が抜け出すの をいまだに困難にさせている力に対抗するものと位置付けている。ま た、学校でのブロードバンド拡充や長期失業者の雇用などを解決するた め、アップルやベライゾン・コミュニケーションズといった企業に協力 を求めると述べた。

外交政策

大統領はまた、移民制度改革や法人税制、貿易、低賃金労働者層を 支援する所得控除拡大などの他の優先事項に関し、ねじれ状態の議会に 協力を呼び掛けた。同時に「米国は立ち尽くすばかりではないし、私も 現状にとどまらない」と述べ、議会の対応を気長に待つことはないとの 姿勢も示した。

今年の一般教書演説では外交政策は副次的位置付けだったが、オバ マ大統領は核プログラムをめぐって協議中のイランに対する新たな制裁 には拒否権を発動する考えをあらためて表明。テロ容疑者を収監してい るキューバのグアンタナモ基地の収容施設閉鎖も議会に再度提案した。

大統領が今回提示した課題は、在任6年目に向けた意欲の低下を映 した。下院で多数を占める野党共和党は終始、大統領に抵抗。下院全議 員と上院議員の3分の1が改選される11月の中間選挙を控え、オバマ大 統領にとって政策の方向性を大きく変えるような立法措置を議会に講じ させる可能性が乏しい現実が浮き彫りになった。

原題:Obama Appeals for Action on Boosting Economic Mobility in Speech(抜粋)

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