日本株5日ぶり大幅反発、新興国収束期待や米統計、円安好感

東京株式相場は5営業日ぶりに大幅 反発。新興国経済や通貨への懸念が収まりつつあり、良好な米国景気指 標、為替の円安推移も好感された。金融、素材セクターを中心に東証1 部の33業種は全て上げ、上昇銘柄数は1700を超す全面高となった。

TOPIXの終値は前日比31.87ポイント(2.6%)高の1256.18、 日経平均株価は403円75銭(2.7%)高の1万5383円91銭。日経平均の上 昇率は昨年9月3日(3%)以来の大きさ。

大和住銀投信投資顧問の門司総一郎チーフ・ストラテジストは、 「中国で理財商品のデフォルト(債務不履行)懸念が後退したほか、ア ルゼンチンやトルコなど新興諸国で立て続けに通貨防衛の姿勢を示す動 きが出始めたことも、買い安心感を誘った」と言う。

MSCI新興市場指数は28日に前日比0.3%高の934.09と、小幅な がら4営業日ぶりに反発した。インド準備銀行(中央銀行)は同日、予 想外の利上げを実施し、政策当局が自国通貨安の阻止に動くとの見方か ら、インド・ルピーは上昇。さらに、トルコ中央銀行が同日の臨時会合 で、主要政策金利をこれまでの2倍強の水準に引き上げた。

行き過ぎたリスク回避姿勢が和らぎ、前日の欧米株式は上昇。きょ うの為替市場では、ドル・円が一時1ドル=103円40銭台と、前日の東 京株式市場終了時の102円63銭近辺から円安方向に振れた。きょうのア ジア株も香港、インドネシアなど総じて堅調だった。落ち着きつつある 市場の動きに加え、前日の米経済統計も日本株の支援材料。1月の消費 者信頼感指数は80.7と、前月の77.5から上昇。昨年11月のスタンダー ド・アンド・プアーズ/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月 比13.7%上昇と、2006年2月以来で最も高い伸びとなった。

FOMC、日経平均EPSは1000円台

米国では、きょうまで連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれ、 金融政策の内容と声明の公表がある。大和住銀の門司氏は、FOMCの 結果とそれを受けた市場の反応を見たいとして、「まだ買いを手控えて いる投資家もいる」と指摘。大方の予想通り、債券購入額の100億ドル 縮小が決まれば、「材料出尽くしであす以降も運用リスクを取る動きが 続き、日米とも株高につながろう」との見方を示した。

この日の日本株は、朝方から強い値動きとなり、午後は先物主導で 一段高。日経平均はきょうの高値引けとなった。立花証券顧問の平野憲 一氏は、続落後の当然の買い戻しと見た上で、「昨日の日経平均の EPS(1株純利益)はいよいよ1000円台に乗せた。今まで経験したこ とのないEPS1000円時代が到来」し、日本株は「波乱があっても、乗 り越えられる体力がある」としている。

東証1部33業種の値上がり率上位はその他金融、パルプ・紙、倉 庫・運輸、非鉄金属、証券・商品先物取引、電気・ガス、医薬品、化 学、保険、サービスなど。売買代金上位ではスクウェア・エニックス・ ホールディングスやトヨタ自動車、シャープ、日立製作所、三井住友フ ィナンシャルグループ、ファーストリテイリング、野村ホールディング ス、楽天、信越化学工業、アステラス製薬が高い。

半面、今期の連結営業損益見通しをゼロから360億円の赤字に下方 修正したアドバンテストが安い。米コーニングが液晶表示装置 (LCD)の値下がり見通しを示し、同社株が28日の米株市場で急落し た影響から、日本電気硝子も下げた。

東証1部の売買高は23億6372万株、売買代金は2兆4779億円。値上 がり銘柄数は1716、値下がりはわずかに47。国内新興市場では、ジャス ダック指数が2.6%高の105.93と続伸。マザーズ指数は3.8%高の987.73 と反発し、上昇率は昨年12月25日以来の大きさだった。

--取材協力:竹生悠子 Editor: 院去信太郎

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