グロース氏の片腕になる「猛獣のような男」-運用成績上位1%

「猛獣のような男」――。世界最大の 債券ファンドを運営する米パシフィック・インベストメント・マネジメ ント(PIMCO)のダニエル・イバシン氏について、13年間共に働い たスコット・サイモン氏は賛辞を込めてこう評している。イバシン氏は 週末もくつろぐことなく、目論見書の山に埋もれて過ごすのを好む。

PIMCOでモーゲージ債の責任者を務め、昨年退職したサイモン 氏はイバシン氏のことをさらに、「彼は月曜日に姿を見せると『信じら れない。これは素晴らしい取引だ』とよく話していたものだ。すごい男 だ。リスクと報酬、そしてバリュー(価値)に関する見事なセンスを持 っている」と指摘する。

PIMCOの基準から見ても長時間労働をいとわないイバシン氏 は、そのかいあって重役ポストへの昇進が決まった。モハメド・エラリ アン最高経営責任者(CEO)の衝撃的な辞意表明に伴う組織見直し で、イバシン氏は副最高投資責任者(CIO)に昇格し、PIMCOの 共同創業者ビル・グロース氏(69)の後継者の1人と目される地位に就 く。「PIMCOインカム・ファンド」(運用資産299億ドル=約3 兆800億円)の共同運用責任者として実現した輝かしいリターンが評価 された結果でもある。

ブルームバーグが集計したデータによれば、2013年はPIMCOの 主要ファンドのパフォーマンスが平均して同種のファンドの3分の2に 負ける状況だったが、PIMCOインカム・ファンドは他のファンド の97%を上回るプラス4.8%のリターンを挙げ、数少ない明るい材料を 提供した。過去3年間、および5年間で見ると、イバシン氏が運用する ファンドは同種のファンドの99%をしのぎ、上位1%に入る最優秀の運 用成績を残した。

次世代リーダー

アンジェレス・インベストメント・アドバイザーズ(米カリフォル ニア州サンタモニカ)でCIOを務めるマイケル・ローゼン氏はイバシ ン氏について、「PIMCOの次世代リーダーの1人であることは、最 近かなりはっきりしてきた。彼の仕事ぶりは見事であり、好人物でもあ る」と話している。

イバシン氏は、米ベアー・スターンズやT・ロウ・プライス・グル ープ、フィデリティ・インベストメンツを経て、1998年にPIMCOに 入社。2008年の金融危機後の住宅ローン担保証券(MBS)への投資で 評判に磨きがかかった。PIMCOはイバシン氏へのインタビューの求 めに応じていない。

原題:Pimco Beats 99% of Peers With Ivascyn as Market Beast: Mortgages(抜粋)

--取材協力:Alexis Leondis. Editors: Vincent Bielski, Pierre Paulden

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