新興国のくしゃみで先進国風邪ひかぬ-苦境に陥る国は限定的

新興市場のくしゃみは世界中に風邪 を流行させるほどまだ大きくない-。これがドイツ銀行やノムラ・イン ターナショナルのエコノミストの見立てだ。

新興国株の年明け後の株価パフォーマンスはこの5年間で最悪とな っており、新興国の存在が世界の成長のけん引役から足かせに転落しつ つあるとの懸念が広がっている。

楽観的な見方もある。苦境に陥る国がトルコやアルゼンチンなど海 外への影響力が小さい経済が不均衡な一部の国に限られ、先進国は成長 の原動力が国内にあり、それぞれの中央銀行が支援を打ち出していると いうものだ。ただ、中国など比較的経済規模の大きい国の景気減速や市 場の相場急落が先進国の金融市場に波及し、輸出や商品の需要の重しに なるというリスクもある。

ノムラの欧州担当チーフエコノミスト、ジャック・カイユ氏は「先 週の状況は影響が新興市場により深く広範に及んだ場合に何が起こり得 るかに関する警告だとわれわれはみている」と語った。

混乱が長引き一段と広範に広がった場合、見通しは変わる可能性が ある。それは米国のリスクになるだろうと、ドイツ銀行の主任国際エコ ノミスト、トルステン・スロック氏は言う。新興市場はS&P500種株 価指数を構成する企業の売上高の約15%を占め、中国の割合はその3分 の1に達する。

その上でスロック氏は「米市場は一時的に打撃を受けるかもしれな いが、米経済への衝撃はさほど大きいものにはならないというのがわれ われの中心的な予想だ」と述べた。

原題:Developed Economies Seen Fighting Off Emerging-Market Contagion(抜粋)

--取材協力:Shamim Adam. Editors: Melinda Grenier, Gail DeGeorge

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