中国と香港の貿易統計に違い、整合性めぐり意見分かれる

架空輸出でゆがみが生じた中国の貿 易統計があらためて検証の対象となりそうだ。香港と中国本土の貿易統 計の違いが8カ月ぶりの大きさに拡大した。

香港統計局が27日発表した2013年12月の中国からの香港輸入は前年 同月比1.9%減の1760億香港ドル(約227億米ドル=約2兆3300億円)と なった。一方、中国の税関総署が今月先に発表していた13年12月の香港 への中国輸出は385億米ドル(約3兆9600億円)で、ブルームバーグが まとめたデータによれば同2.3%の増加だった。

資本流入をごまかすため架空輸出の請求書が使われ、中国の貿易統 計が水増しされていると昨年報じられたことを受け、エコノミストの間 では最新の統計に対する解釈が分かれている。中国当局は昨年5月、こ うした慣行に対する取り締まりを実施。輸出が誇張されているとすれ ば、中国の統計が示すより世界の需要が弱いことを意味する。

野村ホールディングス(HD)の中国担当チーフエコノミスト、張 智威氏(香港在勤)は、「一部の輸出統計は不正確で、実際はホットマ ネー(投機的な短期資金)が流入しているとのヒントがここ数カ月のデ ータから見受けられる。1月と2月に人民元上昇が鈍れば、統計の違い は小さくなるだろう」とコメントした。張氏は国際通貨基金(IMF) に務めた経歴を持つ。

中国が発表した昨年12月の香港向け輸出は、香港が発表した中国本 土からの輸入を約70%上回り、その違いは同年4月以来の大きさとなっ た。

14日間

香港が27日発表した昨年12月の全輸入は前年同月比1.8%増と、ブ ルームバーグ・ニュースがまとめたアナリスト予想中央値(3%増)に 届かなかった。輸出は3.6%増と見込まれていたが、実際は変わらずだ った。

みずほセキュリティーズアジアのアジア担当チーフエコノミスト、 沈建光氏(香港在勤)は、「中国が発表した対香港輸出の伸びと、香港 が発表した中国からの輸入減の違いは、13年の早い時期の違いと比較す ると、警告を促すほどの大きなものではない」と説明した。

IMFと欧州中央銀行(ECB)に勤務したこともある沈氏によれ ば、中国は物品が中国本土を離れた時に輸出として記録するが、香港は 物品が港に到着してから14日待って輸入として記録する。「統計は今、 高い整合性を備えている」とし、架空輸出の問題は「ほぼなくなった」 と指摘した。

--Xiaoqing Pi、Scott Lanman, 取材協力:Michael Munoz. Editors: Shamim Adam, Scott Lanman

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