日経平均1万5000円割れ、新興国懸念や米政策待ち-反発鈍い

東京株式相場は4日続落し、日経平 均株価は終値で2カ月半ぶりに1万5000円を割り込んだ。新興国経済や 通貨安への懸念が強く、一時反発する場面も見られたが、勢いは鈍かっ た。業種別では情報・通信や電気・ガス、建設株が下げ、海外原油市況 の下落を受け、鉱業など石油関連株も安い。

日経平均株価は前日比25円57銭(0.2%)安の1万4980円16銭と、 昨年11月14日以来の1万5000円割れ。TOPIXは4.92ポイント (0.4%)安の1224.31。

富国生命保険の山田一郎株式部長は、「新興国の不安定さはそう簡 単に変わらない」と指摘。28、29両日に開かれる米国の連邦公開市場委 員会(FOMC)後に、「エマージング諸国の通貨を売る動きに拍車が 掛かることを恐れ、グローバル投資家が高水準にある日本株のロングや 円のショートを外す動きが止まらない」と言う。

MSCI新興市場指数は、27日に1.9%安の931.64と昨年7月3日 以来で最大の下げを記録。為替市場では、ロシア・ルーブルがドルとユ ーロで構成する通貨バスケットに対し、終値で2009年以来の安値とな り、ロシア中央銀行の取引バンドの下限を突破した。また、インド準備 銀行(中央銀行)は28日、政策金利を0.25ポイント引き上げて8.00%に することを決定。これを受け、日本時間の午後2時半ごろからムンバイ SENSEX指数が一時下落基調を強めた。

この日の日本株は、トルコ中央銀行が28日に緊急会合を開くとの声 明を発表するなど、前週後半から続く新興国ショックが収束に向かうと の期待もあり、TOPIX、日経平均とも一時上昇する場面があった。 ちばぎんアセットマネジメントの斉藤秀一運用部長は、「世界的な景気 回復基調に変わりはない」と指摘。日経平均がひとまず1万5000円の節 目を下回ると、「自律反発狙いの買いが入り始める」と話した。

また、富国生命の山田氏は「アルゼンチンやトルコの通貨急落に歯 止めが掛かりつつあり、中国で理財商品のデフォルト(債務不履行)回 避観測が高まるなど、新興国情勢に少しは安心感が出てきた」と言う。

ただ、反発力は鈍く、1日を通して見るともみ合い。日本時間今夜 から始まる米FOMC後への警戒感も強かった。SMBCフレンド証券 投資情報部の松野利彦チーフストラテジストは、「政策判断と、それを 受けたマーケットの反応を見極めるまで、投資家は積極的に動けず、相 場全般に方向感が出にくい」としている。

東証1部33業種は情報・通信、鉱業、空運、電気・ガス、建設、そ の他製品、その他金融、水産・農林、石油・石炭製品、電気機器など24 業種が下落。半面、機械、小売、非鉄金属、不動産、倉庫・運輸、ゴム 製品など9業種は高い。

売買代金上位ではソフトバンク、日立製作所、みずほフィナンシャ ルグループ、ソニー、TDK、任天堂、JT、日本電産、東京電力、大 成建設が下落。これに対し、スクウェア・エニックス・ホールディング スが続伸し、エイチームやファーストリテイリング、パナソニック、コ マツ、住友不動産、バンダイナムコホールディングスが上げた。

東証1部の売買高は27億3200万株、売買代金は2兆6790億円。値上 がり銘柄数は651、値下がりは956。

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