債券は続伸、リスク回避の買いや流動性供給入札強め-超長期債は軟調

債券相場は小幅続伸。新興国市場に 対する根強い懸念などを背景にしたリスク回避の動きやきょう実施の流 動性供給入札結果が強めだったことが買い手掛かりとなった。半面、超 長期債相場は午後に売りが優勢となり、軟調推移に転じた。

東京先物市場で中心限月の3月物は5営業日連続で上昇。前日比3 銭高の144円67銭で開始し、午前は144円60銭台中心にもみ合った。午後 零時45分の流動性供給入札結果発表を受けて水準を切り上げ、一時 は144円75銭まで上昇。取引終了にかけて伸び悩み、結局は2銭高の144 円66銭で引けた。

メリルリンチ日本証券の大崎秀一債券ストラテジストは、キャッシ ュリッチな投資家が多く、買いが続いている雰囲気はあるものの、米連 邦公開市場委員会(FOMC)を前にして「どちらかというと様子見」 だと指摘。その上で、FOMCについては、100億ドルの量的緩和縮小 は「ある程度織り込み済みとは思うが、新興国通貨安につながると金利 低下圧力が掛かりやすくなるかのもしれない」と説明した。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の332回債利回 りは同0.5ベーシスポイント(bp)低い0.625%で開始。午後1時すぎ に0.62%に下げたが、3時前後から再び0.625%で推移した。5年物 の116回債利回りは0.5bp低い0.195%。

20年物の147回債利回りは午前は横ばいの1.465%で推移したが、午 後に入ると水準を切り上げ、3時前後に1.48%まで上昇。その後 は1.475%。30年物の41回債利回りも午後3時前後に2.5bp高い1.65%に 水準を切り上げ、その後1.645%となっている。

流動性供給入札、倍率上昇

財務省がこの日実施した流動性供給入札(発行額3000億円)の結果 では、募入最大利回り較差がマイナス0.013%、募入平均利回り較差が マイナス0.014%となった。投資家需要の強さを示す応札倍率は4.61倍 と、昨年6月25日の入札以来の高水準となった。市場では残存6年辺り を中心に買い戻し需要が強かったとの見方が出ていた。

27日の米国債相場は反落。米10年国債利回りは前週末比3bp上昇 の2.75%となった。28、29日にFOMCの定例会合を控え、売りが優勢 になった。ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査によると、 FOMCは今週の会合で月750億ドルの債券購入プログラムを減額する と予想されている。

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、リスク回避のスピード はいったん落ちた感があるが、流れが止まったとは言いにくいと指摘。 「きのうアジア時間の夕方に、中国工商銀行が、月末にデフォルトの懸 念があった信託商品の元本を保証する提案をしたことが伝わったが、市 場の流れを変えるきっかけとはならなかった。流れそのものが変わるに は日米中央銀行からのアクションを必要とすると思われる」と言う。

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