1月27日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:円が3日ぶり反落、逃避需要が後退-トルコ・リラ上昇

ニューヨーク外国為替市場では円が3日ぶりに反落。米キャタピラ ーの業績見通しが市場予想を上回ったことや、ドイツの企業景況感の指 数上昇で、安全資産としての円の需要が後退した。

円は対ドルで一時、約7週間ぶりの高値を付けた。先週の新興国資 産の下落に反応した。ただその後、トルコ・リラが過去最安値から反発 し、南アフリカ・ランドが下げを縮める中で円は下落に転じた。トルコ では中央銀行が、物価安定のために必要な措置を取るため、28日夕に臨 時会合を開くと発表。これを手掛かりにリラは上昇した。

ウエストパック銀行の北半球通貨担当チーフストラテジスト、リチ ャード・フラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「こうした状況で は、円は常に指針となる」と指摘。「どちらかと言えば、中国やトルコ で不安視される部分は差し当たり対応されているいるようだ。安心はで きるとは思わない。依然として、他にも多くのことが起きている」と続 けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は前日比0.2%安の1ドル=102 円55銭。一時101円77銭と、昨年12月6日以来の高値を付けた。ユーロ は対円で0.2%高の1ユーロ=140円22銭。一時139円20銭と、12月6日 以来の安値を付けた。ユーロは対ドルで1ユーロ=1.3673ドル。一 時1.3717ドルに上昇したほか、1.3653ドルに下げる場面もあった。

米金融当局による刺激策縮小が成長を抑制するとの懸念のほか、中 国の製造業活動の縮小も手掛かりに新興国の通貨は先週、軒並み大きく 下げた。円は先週、ドルに対して8月以降で最大の上昇。安全資産とし ての需要が高まった。米連邦公開市場委員会(FOMC)はあす28日か ら2日間の会合をスタートする。

新興市場

ソシエテ・ジェネラルのグローバルストラテジスト、キット・ジャ ックス氏は新興市場通貨について、資金の「急激な流入」は行き過ぎだ ったと指摘し、調整が見込まれていたと分析した。

さらに「2009年以降、資金が先進国市場から流出し、成長が見込ま れる、またはキャリー取引で利益が得られる市場に向かう前例のない時 期があった」とし、「そうした動きの一部は必然的に調整される」と述 べた。

インド・ルピーは11月以来の安値に下落。新興市場資産の大量の売 りがさらに悪化するとの懸念からルピーは売られた。対ドルで0.7%安 の1ドル=63.10ルピー。一時63.31ルピーを付けた。

南アフリカ・ランドは対ドルで0.3%安の1ドル=11.1163ランド。 一時1.5%安の11.2541ランドに下げた。

リラは2.3%高の1ドル=2.2833リラ。一時は過去最安値の2.39リ ラまで売られていた。トルコ中銀は「最近の展開を協議し物価安定のた めに必要な措置を取る」ため、28日夕に臨時会合を開くと発表した。

日米金利差

日本の財務省が発表した13年の貿易収支は赤字額が過去最大の11 兆4745億円となった。円安の影響に加え、原油価格の高止まりや液化天 然ガス(LNG)需要増などにより輸入額がこれまでの最高となったの が主因。

この日は日米の金利差が拡大。そうした中で円はドルに対して下落 した。米10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 上昇の2.75%。米10年債の日本の10年債に対する利回り上乗せ幅は211 bpとなった。過去5年間の平均は163bp。

原題:Yen Falls First Time in 3 Days as Haven Demand Ebbs; Lira Gains(抜粋)

◎米国株:続落、先週のS&Pは2012年以来の大幅安

27日の米国株は続落。先週の主要株価指数は週間ベースで2012年以 来の大幅安を記録した。米金融当局による緩和縮小や中国の景気減速が 懸念材料となり、資本財銘柄は上値を抑えられた。

電子決済ネットワークのビザ、ソフトウエアのマイクロソフト、ゴ ールドマン・サックス・グループはいずれも下落。大型株の中でも特に 下げが目立った。グーグルやフェイスブックを中心にテクノロジー株も 下げた。建機大手キャタピラーは大幅上昇。自社株買い計画を発表した ほか、利益見通しがアナリスト予想を上回ったことが好感された。

S&P500種株価指数は前営業日比0.5%安の1781.56で終了。ダウ 工業株30種平均は41.23ドル(0.3%)安の15837.88ドルで終えた。

レッグ・メイソンの資産運用マネジャー、ウェイン・リン氏は電話 取材に対し、「新興市場国の懸念材料が出尽くしたわけではないだろ う」と述べ、「何かマクロの出来事が新しく起こり始めているのか、そ れとも市場参加者が利益減少を恐れて今のうちに売りを出しているだけ なのか、そこが大きな問題だ。投資家は今の市場がこれまでのように安 全かつ安定しているのかを見極めようとしている」と続けた。

先週のS&P500種は12年以来の大幅下落。新興市場通貨が売られ る中、世界の市場が一段と不安定になるとの警戒が強まった。

企業の四半期決算動向

S&P500種採用企業のうち、この日は8社が決算を発表。ブルー ムバーグがまとめたデータによると、今シーズンに四半期決算を発表し た125社のうち、利益がアナリスト予想を上回ったのは74%、売上高が 予想を超えたのは68%だった。

ブルームバーグがまとめたアナリスト予想では、S&P500種企業 の1株当たり利益は2013年第4四半期に6.6%増、売上高は2.6%増とな っている。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)はこの日4%低下して17.42だった。VIXは先週46% と、2010年5月以来で最も上昇した。

ビレーア(ニューオーリンズ)の資産運用マネジャー、サンディ ー・ビレーア氏は電話インタビューで、「相場は変動が激しく、尻込み している買い手は多いようだ」と述べ、「大型の下げにはならないだろ う。企業の利益はおおむね良好で、米国は全般的に健全だ」と話した。

ビザ、マイクロソフトが安い

S&P500種産業別10指数のうち7指数が下げた。特にテクノロジ ーとヘルスケアが売られた。資本財は0.2%高で、10指数の中で最もパ フォーマンスが良かった。

ビザは2.3%安、マイクロソフトは2.1%値下がりし、ゴールドマン は1.8%下落した。

複写機のゼロックスは5.6%安。BMOキャピタル・マーケッツの 株式アナリスト、キース・バックマン氏はゼロックスの株価にはサービ スや技術の向上が既に織り込まれていると指摘し、同社の株式投資判断 をアウトパフォームからマーケットパフォームに引き下げた。

キャタピラーは5.9%高。同社は100億ドルの自社株買いを発表。10 -12月期の1株当たり利益は1.54ドルと、ブルームバーグがまとめたア ナリスト予想の平均値1.27ドルを上回った。

原題:U.S. Stocks Retreat Following S&P 500’s Worst Week Since 2012(抜粋)

◎米国債:反落、FOMC会合控え-今週は総額1110億ドルの入札も

米国債相場は反落。10年債利回りは前週末に付けた約2カ月ぶり低 水準から上昇した。28-29日に連邦公開市場委員会(FOMC)の定例 会合を控え、売りが優勢になった。今週は総額1110億ドルの中期債およ び変動利付債の入札も予定されている。

10年債利回りは3営業日ぶりに上昇した。先週は新興市場の波乱で 米国債への逃避需要が強まったため、利回りが低下していた。12月の米 新築住宅販売件数が予想を下回ると、国債相場は下げ渋った。ブルーム バーグ・ニュースのエコノミスト調査によると、FOMCは今週の会合 で月750億ドルの債券購入プログラムを減額すると予想されている。

RWプレスプリッチの政府債取引担当マネジングディレクター、ラ リー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「米金融当局が予想した ほど状況は良くないとの証拠が増えているが、当局が前言を撤回して緩 和縮小をやめるような状況にはないと思う」と指摘した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前営業日比3ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇の2.75%。同年債(表面利率2.75%、2023年11月 償還)価格は9/32下げて100ちょうど。

利回りは一時2.77%まで上昇した。前週末には2.70%と、昨年11 月26日以来の水準に下げた。

1カ月物財務省短期証券(TB)のレートは3bp低下の0.03%。 前週は5bp上昇し、終値ベースで昨年10月27日以来の高水準を付け た。3カ月物TBレートはこの日、1bp上昇の0.06%と、今月3日以 来の高水準となった。

月間リターン

ブルームバーグ米国債指数によると、米国債のリターンは24日現在 で月初からプラス1.4%と、このままいけば2012年5月以降で最大とな る。昨年12月はマイナス1.1%だった。

ブルームバーグが10日に実施したエコノミスト調査によると、金融 当局は今後6回の会合で100億ドルずつ債券購入額を縮小し、12月まで に終了を宣言すると予想されている。債券購入により金融当局のバラン スシートは4兆1000億ドルと、2013年初めの2兆9000億ドルから拡大し ている。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの金利ストラテジ スト、シャイアム・ラジャン氏(ニューヨーク在勤)は「緩和縮小は織 り込まれている。米金融当局は株式相場や新興市場の小規模な調整をさ ほど懸念していない」と語った。

商務省が発表した12月の新築一戸建て住宅販売(季節調整済み、年 率換算)は前月比7%減の41万4000戸。ブルームバーグ・ニュースがま とめたエコノミスト予想の中央値は45万5000戸だった。2013年全体では 前年比16.4%増の42万8000戸と、過去5年で最多だった。

「当局者はのんきではない」

FTNファイナンシャル(テネシー州メンフィス)の機関債調査責 任者、ジム・ボーゲル氏は「市場は先週の動きをつかの間の揺れにすぎ ないと確信し過ぎている。わたしは金融当局者がそんなにのんきだとは 確信していない」と述べた。

財務省は30日に5年債と7年債の入札を実施する。2種類の固定利 付債の入札を同じ日に実施するのは2008年10月以来で初めて。28日に は320億ドル相当の通常の2年債を発行する。

29日には150億ドル相当の2年物変動利付債を初めて発行する。新 たな種類の国債発行は17年ぶり。

原題:Treasuries Fall Before Fed Meeting, $111 Billion Debt Auctions(抜粋)

◎NY金:小反落、朝方上昇も続かず―FOMCの緩和縮小観測で

ニューヨーク金先物相場は小反落。朝方に10週間ぶりの高値をつけ たものの、米連邦公開市場委員会(FOMC)が今週の会合で緩和縮小 を決定するとの観測を背景に、価値保存手段としての金買いが後退し た。

ニューエッジ・グループ(ニューヨーク)のブローカー、トーマ ス・キャパルボ氏は電話取材に対し、「FOMCが今後数カ月にわたり 緩和縮小のペースを維持するのかどうかを市場は非常に知りたがってい る」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前週末比0.1%安の1オンス=1263.50ドルで終了。一時 は1280.10ドルと、中心限月としては昨年11月18日以来の高値をつけた

原題:Gold Declines From 10-Week High on Bets Fed Will Reduce Stimulus(抜粋)

◎NY原油:続落、需要減速を警戒-新築住宅販売が予想下回り

ニューヨーク原油相場は続落。12月の米新築住宅販売件数が予想を 下回ったため、米国での燃料需要が減速するのではないかとの懸念が強 まった。

FCストーンのリスクマネジメントスペシャリスト、ゴードン・エ リオット氏は「米経済は考えられていたほど強くはなく、需要に対する 見方は弱い。米金融当局が緩和策を縮小するとの思惑がある」と語っ た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前日 比92セント(1%)安の1バレル=95.72ドルで終了。13日以来の大幅 安となった。

原題:WTI Crude Declines for Second Day After Home Sales Miss Forecast(抜粋)

◎欧州株:3日続落で1カ月ぶり安値-BGとボーダフォン安い

27日の欧州株式相場は下落。指標のストックス欧州600指数は3営 業日続落し、1カ月ぶり安値を付けた。BGグループとボーダフォン・ グループの下げが目立った。

英エネルギー会社BGは14%の大幅安。同社は2013年利益が予想に 届かなかったもようだと警告した。英携帯電話サービスのボーダフォン は3.9%下落。同社に買収案を提示する計画はないと米AT&Tが表明 した。一方、ドイツの特殊化学品メーカー、ランクセスは8.2%上昇。 同社の最高経営責任者(CEO)にメルクのマティアス・ツァヘルト最 高財務責任者(CFO)が就任することが好感された。

ストックス欧州600指数は前週末比0.8%安の322.02で終了。3営業 日の下落率は4.2%。ユーロ圏の主要50社で構成するユーロ・ストック ス50指数は6営業日続落と、2011年11月以降で最長の下げ局面となっ た。

オールド・ミューチュアル・グローバル・インベスターズの欧州株 責任者、ケビン・リリー氏は電話インタビューで、「われわれはまだ景 気循環の比較的早い段階にある」と発言。さらに「買われ過ぎの時期が あったほか、幾つかの企業の第4四半期利益が予想に届かず、新興市場 が不安定となり始めたことも重なった」と語った。

この日の西欧市場では18カ国中17カ国で主要株価指数が下落。ブル ームバーグがまとめたデータによれば、この日のストックス欧州600指 数の売買高は30日平均を40%上回った。

原題:European Stocks Decline for Third Day; BG Group, Vodafone Tumble(抜粋)

◎欧州債:スペイン債が5日ぶりに上昇-新興市場めぐる懸念が和らぐ

27日の欧州債市場ではスペイン国債が5営業日ぶりに上昇。新興市 場の混乱から受ける影響への懸念が後退した。

ポルトガル国債も上昇した。先週の金融市場では米当局による量的 緩和縮小が世界の経済成長を脅かすとの懸念が高まり、新興市場国の株 式や通貨は軒並み下げていた。ドイツ10年債利回りは前週末に付けた昨 年8月以来の低水準を上回って推移。独企業景況感指数の上昇で、安全 を求める動きが後退した。

ING銀行(アムステルダム)の先進国市場債券責任者、パドライ ク・ガービー氏は「先週の相場下落はユーロ圏の問題とは関連性がな く、市場におけるより広範なトレンドが要因だった」とし、「投資家ら は今は痛みを受け入れ、ぎりぎりのところで周辺債への投資を再開する だろう」と語った。

ロンドン時間午後4時43分現在、スペイン10年債利回りは前週末比 4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の3.76%。先週は週 間ベースで9bp上昇と、昨年11月8日終了週以来の大きな上げとなっ ていた。同国債(表面利率4.4%、2023年10月償還)価格はこの 日、0.325上げ105.155。

ポルトガル10年債利回りは10bp低下し5.17%。同年限のイタリア 国債利回りは1bp下げ3.90%。一時は3.95%と、7日以来の高水準と なった。

ドイツ10年債利回りはほぼ変わらずの1.67%。24日には1.64%まで 下げ、8月5日以来の低水準を付けた。

独Ifo経済研究所が発表した1月の企業景況感指数は110.6と、 前月の109.5を上回った。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノ ミスト45人の予想中央値は110.0だった。

英国債相場は下落し、10年債利回りは1bp上昇し2.79%となっ た。24日には2.73%まで下げ、昨年11月27日以降の最低となっていた。 同国債(表面利率2.25%、2023年9月償還)価格はこの日、0.1下 げ95.52。

原題:Spain Bonds Rise With Portugal’s as Emerging-Market Taint Fades(抜粋) Pound Approaches 2 1/2-Year High Before Growth Data; Gilts Fall (抜粋)

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