格付け会社ムーディーズ・ジャパン はソニーの発行体格付けと長期シニア無担保社債格付けを「Baa3」 からジャンク級(投機的格付け)の「Ba1」に引き下げたと発表し た。格付け見通しは「安定的」とした。

格下げの理由としてムーディーズは、ソニーがいくつかの事業分野 では引き続き収益性を確保しているものの、「全体の収益性を改善・安 定化させ、信用力を投資適格等級に相応する水準まで短期的に回復させ る上で、困難に直面している」点を挙げた。特にテレビとパソコン事業 が「財務上の課題」で、厳しい競争と製品の陳腐化に直面しているとの 見方を示した。

ムーディーズは昨年11月にソニーの格付けを投資不適格に引き下げ る方向で見直すことを明らかにしていた。

ソニーは昨年11月に新型の据え置き型ゲーム機「プレイステーショ ン(PS)4」を北米市場などに投入、ライバルのマイクロソフトと年 末商戦を競った。しかし、スマートフォン(スマホ)の普及に伴いゲー ム事業の将来に不安が広がってるほか、コア部門であるテレビ、携帯電 話、デジタルカメラなどエレクトロニクス事業も収益が下方圧力にさら されている。

ソニーの広報担当者、高橋裕美氏は今回の格付け変更について「コ メントを差し控える」と述べるとともに、「今後とも当社の事業や財務 状況について説明を続けていく」と語った。

大和証券の綾田純也アナリストは「格下げ方向で見直されていたの で、格下げはある程度予想されていた」とした上で、「年末商戦が厳し かったとみたのではないか」と述べた。

一方、BNPパリバ証券の中空麻奈チーフクレジットアナリストは 決算発表前の「この時期の格下げはネガティブサプライズ」とし、社債 保証コストが上昇する恐れがあるとの見方を示した。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE