NY外為:円が3日ぶり反落、逃避需要が後退-リラ上昇

ニューヨーク外国為替市場では円が 3日ぶりに反落。米キャタピラーの業績見通しが市場予想を上回ったこ とや、ドイツの企業景況感の指数上昇で、安全資産としての円の需要が 後退した。

円は対ドルで一時、約7週間ぶりの高値を付けた。先週の新興国資 産の下落に反応した。ただその後、トルコ・リラが過去最安値から反発 し、南アフリカ・ランドが下げを縮める中で円は下落に転じた。トルコ では中央銀行が、物価安定のために必要な措置を取るため、28日夕に臨 時会合を開くと発表。これを手掛かりにリラは上昇した。

ウエストパック銀行の北半球通貨担当チーフストラテジスト、リチ ャード・フラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「こうした状況で は、円は常に指針となる」と指摘。「どちらかと言えば、中国やトルコ で不安視される部分は差し当たり対応されているいるようだ。安心はで きるとは思わない。依然として、他にも多くのことが起きている」と続 けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は前日比0.2%安の1ドル=102 円55銭。一時101円77銭と、昨年12月6日以来の高値を付けた。ユーロ は対円で0.2%高の1ユーロ=140円22銭。一時139円20銭と、12月6日 以来の安値を付けた。ユーロは対ドルで1ユーロ=1.3673ドル。一 時1.3717ドルに上昇したほか、1.3653ドルに下げる場面もあった。

米金融当局による刺激策縮小が成長を抑制するとの懸念のほか、中 国の製造業活動の縮小も手掛かりに新興国の通貨は先週、軒並み大きく 下げた。円は先週、ドルに対して8月以降で最大の上昇。安全資産とし ての需要が高まった。米連邦公開市場委員会(FOMC)はあす28日か ら2日間の会合をスタートする。

新興市場

ソシエテ・ジェネラルのグローバルストラテジスト、キット・ジャ ックス氏は新興市場通貨について、資金の「急激な流入」は行き過ぎだ ったと指摘し、調整が見込まれていたと分析した。

さらに「2009年以降、資金が先進国市場から流出し、成長が見込ま れる、またはキャリー取引で利益が得られる市場に向かう前例のない時 期があった」とし、「そうした動きの一部は必然的に調整される」と述 べた。

インド・ルピーは11月以来の安値に下落。新興市場資産の大量の売 りがさらに悪化するとの懸念からルピーは売られた。対ドルで0.7%安 の1ドル=63.10ルピー。一時63.31ルピーを付けた。

南アフリカ・ランドは対ドルで0.3%安の1ドル=11.1163ランド。 一時1.5%安の11.2541ランドに下げた。

リラは2.3%高の1ドル=2.2833リラ。一時は過去最安値の2.39リ ラまで売られていた。トルコ中銀は「最近の展開を協議し物価安定のた めに必要な措置を取る」ため、28日夕に臨時会合を開くと発表した。

日米金利差

日本の財務省が発表した13年の貿易収支は赤字額が過去最大の11 兆4745億円となった。円安の影響に加え、原油価格の高止まりや液化天 然ガス(LNG)需要増などにより輸入額がこれまでの最高となったの が主因。

この日は日米の金利差が拡大。そうした中で円はドルに対して下落 した。米10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 上昇の2.75%。米10年債の日本の10年債に対する利回り上乗せ幅は211 bpとなった。過去5年間の平均は163bp。

原題:Yen Falls First Time in 3 Days as Haven Demand Ebbs; Lira Gains(抜粋)

--取材協力:Anchalee Worrachate. Editors: Greg Storey, Kenneth Pringle

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