バーゼル委のレバレッジ規則緩和、米銀大手8行に安堵感なし

世界の銀行監督当局で構成されるバ ーゼル銀行監督委員会は今月、銀行の借り入れ抑制を目指す規則を緩和 したが、今回の変更は米国の8大銀行に大きな安堵(あんど)感を与え るものではない。

バーゼル委のレバレッジ基準は3回の修正を経て4年前の当初の形 に戻ったからだ。何を資産として計算するかの定義に関する最新の見直 しに伴い、米銀はデリバティブ(金融派生商品)の計上を増やす一方で 与信契約を減らす必要が生じる。この2つの調整は影響を打ち消し合う ことから、8行では資産に対する自己資本の比率はほとんど変わらな い。

世界各国の監督当局は危機再発防止に向けて厳格なルール策定を求 める政治的圧力を受ける一方で、景気回復への悪影響を警告する銀行か らの抵抗にも直面し、バランスを取ることに苦慮している。銀行がレバ レッジ規則を嫌うのは、高リスク投資を見極める際の銀行の社内モデル が無視されるものであるためだ。

世界のレバレッジ規則の推進を主導する米監督当局は7月、国内の 大手銀の資産に対する自己資本の比率の最低基準を5%と、バーゼル委 員会の設定した3%を上回る水準に提案した。これに従えばJPモルガ ン・チェースやバンク・オブ・アメリカ(BOA)、シティグループな ど大手米銀8行は630億ドルの資本増強が必要になるという。8行 は2018年までに順守すればよいため、直ちに増資の必要はなく、自社株 買いや増配の延期などを通じて新基準に対応していくことが可能だ。

原題:U.S. Banks Facing Capital Hole Get No Leverage Relief From Basel(抜粋)

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