世界ニッケル過剰幅が4割縮小へ、14年は5万5000トン-住友鉱予測

住友金属鉱山は2014年の世界ニッケ ル需給が5万5000トンの供給過剰になるとの見通しをまとめた。13年と 比べて過剰幅は約4割縮小する。ニッケルの主用途であるステンレス需 要が最大消費地の中国で引き続き伸びる一方、インドネシアのニッケル 鉱石の輸出禁止による原料不足が響き、生産量の伸びが鈍化する。

ニッケル営業・原料部の肥後亨部長が24日、ブルームバーグ・ニュ ースとのインタビューで述べた。14年のニッケル世界生産は前年 比3.4%増の194万7000トン、世界需要は同5.9%増の189万2000トンと予 測。13年の供給過剰幅は9万6000トンと過去最大となったもよう。ニッ ケルの供給過剰は2011年から続いている。

インドネシアは12日からニッケル鉱石の禁輸に踏み切った。米ゴー ルドマン・サックスによると、同国は世界供給の約2割を占める。

肥後部長は「中国では7%台の国内総生産(GDP)の成長がある 限りステンレス需要は引き続き伸びる」と指摘。中国で生産する低品位 のニッケル銑鉄は十分な鉱石在庫があるとして昨年と同水準の45万トン と予測。一方で「インドネシアの禁輸で日本の製錬所が影響を受ける」 と見る。禁輸が続けば15年の需給バランスは「ゼロに近い水準になるの は間違いない」と述べた。

ゴールドマンは21日付のレポートでニッケル過剰幅が昨年の14 万2000トンから9000トンに大幅に減少すると予測。豪マッコーリー・グ ループや英バークレイズもインドネシアの禁輸によって15年にはニッケ ルが供給不足に陥ると予測している。

ロンドン金属取引所(LME)のニッケル地金(3カ月物)価格は 1トン当たり1万4500ドル前後。シティグループでは鉱石禁輸により1 -3月期に同1万7000ドルまで上昇する可能性を指摘している。

住友鉱が今回まとめたニッケル需給の予測はインドネシアの禁輸が 年後半に緩和されると想定した。

14年の日本のニッケル需要は同3.6%増の14万5000トンと予測。 「自動車の生産が良く、ニッケル地金の需要は堅調。13年の需要はリー マン・ショックの前頃までは戻った」。一方、生産は同1.6%増の18 万6000トン。ニッケル地金は増産を見込むが、輸入した鉱石から製錬す るフェロニッケルは禁輸の影響で同7%減の6万6000トンの見通し。

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