タタ・モーターズのスリム社長は自殺か-タイ警察の捜査が示唆

インド最大の自動車会社タタ・モー ターズのカール・スリム社長がタイ・バンコクで死亡したことについ て、タイ警察当局は初期捜査で自殺の可能性が示されたことを明らかに した。

捜査チームを率いるソムヨット警部補は27日の電話インタビュー で、「初期捜査は自殺だった可能性を示唆している」とし、「争ったよ うな跡がないため、他殺ではないと思う」と説明した。

同警部補によれば、スリム氏(51)は滞在していたシャングリ・ ラ・ホテルの22階のスイートルームの小窓から転落したもよう。死因解 明が続けられている一方、この部屋からは手紙1通が見つかっている。 警察によれば、これが遺書かどうかの判断を当局は下していない。

英国人のスリム氏は米ゼネラル・モーターズ(GM)に17年間勤務 後、2012年にタタに入社。インド事業を統括していた。同事業よりも規 模の大きい英高級車部門ジャガー・ランドローバーは、ラルフ・スペス 氏が統括している。同社によると、スリム氏はタイ現地法人の取締役会 出席のため妻同伴でバンコクを訪れていた。

スリム氏はインド経済が過去10年余りで最大の減速に見舞われる中 でタタを指揮。スクーターの代替品としては高価過ぎるとして敬遠され 低迷している3000ドル(約30万8000円)以下のコンパクトカー「ナノ」 を「2台目の車」として復権させようとしていた。

ロスチャイルド・アンド・サンズの自動車部門責任者ビカス・セガ ル氏は電話取材で、スリム氏が「タタ・モーターズで長期的な変革を起 こそうとしていた」と指摘。その死を「タタは重く受け止めるだろう」 と語った。

タタ・モーターズのサイラス・P・ミストリー会長は同社の発表文 で、スリム氏が「インドの自動車業界が困難な時に、強いリーダーシッ プを発揮してくれた」と述べた。スリム氏は1995年にGMに移る前に は、トヨタ自動車に在籍していた。

原題:Thai Police Says Evidence Suggests Slym Committed Suicide (1)(抜粋)

--取材協力:Rajesh Kumar Singh. Editors: Subramaniam Sharma, Young-Sam Cho

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