13年の貿易収支は過去最大の赤字-円安などで輸入額が最高に

2013年の貿易収支は赤字額が過去最 大を記録した。輸出額が3年ぶりに増加に転じたものの、円安の影響に 加え、原油価格の高止まりや液化天然ガス(LNG)需要増などにより 輸入額がこれまでの最高となったのが主因。暦年で赤字となるのは3年 連続で比較可能な1979年以降初めて。

財務省が27日発表した貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出 額は前年比9.5%増の69兆7877億円。輸入額は同15%増の81兆2622億円 となり、貿易赤字額は同65%増の11兆4745億円に拡大した。

輸入の内訳とみると原粗油が前年比16%増、LNGが同18%増とな ったほか、半導体等電子部品も同37%と好調だった。また、中国からの スマートフォン(多機能携帯電話)などの通信機の輸入も同37%増と大 幅に増加し、全体を押し上げた。

原粗油は数量ベースでは同0.6%減と2年ぶりに減少した一方で、 金額は円安や原油価格の高止まりを受け4年連続で増加した。原油の輸 入通貨単価は円建てで1キロリットル=6万7264円と対前年17%の大幅 増。火力発電の燃料となるLNGは原発停止に伴い、高需要が続いてお り、数量・価格ともに過去最高を更新した。

輸出は米国向けなどの自動車が前年比13%増となったほか、有機化 合物が同39%増、鉱物性燃料が50%増だった。一方で数量指数は3年連 続で減少しており回復が遅れている。

農林中金総合研究所の南武志主席研究員は、「赤字から抜け出せる かどうか先が見えない。赤字幅削減には安い資源を買えるかどうかが重 要だ」と指摘。その上で、日本が「エネルギーを含め輸入コストの高い 国と評価されれば、国内に生産拠点を置き、投資される環境にはなりづ らく、アベノミクスや成長戦略への重圧となる」としている。

昨年12月も過去最大の赤字

財務省が同時に発表した昨年12月の貿易収支は1兆3021億円の赤字 額となり12月としては過去最大となった。赤字は18カ月連続。輸出は 同15%増の6兆1105億円、輸入は同25%増の7兆4126億円だった。輸出 数量指数は91.6と3カ月連続で増加している。

大和総研の熊谷亮丸チーフエコノミストは統計発表後のリポートで 先行きについて「国内景気拡大を背景とする輸入数量の増加を背景に、 貿易収支は赤字傾向での推移が続く」と予想。その上で、足元での輸出 数量が持ち直していることや、消費増税後に予想される輸入数量の減少 により14年半ば以降、貿易収支の赤字幅は徐々に縮小するとみている。

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