アップル:10-12月期のアイフォーンは予想下回る-株価下落

米アップルの昨年の年末商戦での 「iPhone(アイフォーン)」販売台数と今年1-3月(第2四半 期)の売上高見通しはアナリスト予想に届かなかった。スマートフォン (多機能携帯電話)市場の競争が厳しくなる中で、アイフォーンが成長 の原動力として勢いを失いつつある状況が浮き彫りになった。

27日の発表資料によると、10-12月のアイフォーン販売は5100万台 と過去最高を記録したが、アナリスト予想の5470万台を下回った。1- 3月の売上高は420億-440億ドル(約4兆3200億-4兆5200億円)、粗 利益率は37-38%となる見通し。ブルームバーグが集計したアナリスト 予想では売上高が461億ドル、粗利益率が37.3%と見込まれていた。株 価は時間外取引で下落している。

年末商戦の販売実績を見る限り、ライバル企業がスマホやタブレッ トの新機種を多数投入する中で、アップルの主要な収入源である高性能 スマホの最新機種の需要は衰えつつある可能性が示された。年末商戦は アップルにとって通常は最大の稼ぎ時だが、多くの消費者が低価格スマ ホに流れている。ライバルの韓国サムスン電子が先週発表した決算で は、利益が2011年以来の低い伸びにとどまった。アップルとの高性能ス マホ市場での競争に加え、中国のレノボ・グループ(聯想集団)などの 低価格モデルの攻勢が響いた。

調査会社ガートナーのアナリスト、バン・ベーカー氏は「高性能モ デルの市場は飽和状態だ」と述べ、「アップルはアプローチを再考する 必要があろう」と指摘した。

10-12月期

10-12月期の純利益は131億ドル(1株当たり14.50ドル)と、前年 同期の131億ドル(同13.81ドル)からほぼ横ばいだった。売上高は前年 同期比5.7%増の576億ドル。ブルームバーグが集計したアナリスト予想 平均は1株利益が14.07ドル、売上高が575億ドルとなっていた。

こうした業績を受け、ティム・クック最高経営責任者(CEO)に は成長強化に向けて新たな製品分野への進出を求める圧力が強まりそう だ。アップルは2010年の「iPad(アイパッド)」発売以来、全く新 しい分野で新製品は投入していない。同社は昨年度、少なくとも10年ぶ りの通期減益決算を発表。株価は2013年に5.4%上昇と、S&P500種株 価指数の30%高に後れを取った。

アップル株は決算発表後の時間外取引で一時9.1%下落した。通常 取引終値は0.8%高の550.50ドル。

多数の要素

ピーター・オッペンハイマー最高財務責任者(CFO)は今四半期 の売上高予想について、米ドルの対円、対オーストラリア・ドルでの上 昇や繰り延べ収益、音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」の販売 減少などを踏まえたものだと説明した。

クックCEOは電話会議で、チャイナ・モバイル(中国移動)を介 したアイフォーン販売が「素晴らしいスタート」を切ったと発言。現在 アイフォーンは中国の16都市で利用可能で、年内に300余りの都市で販 売することを明らかにした。

前四半期の売上高のけん引役は年末商戦に間に合うよう発売したア イフォーン「5s」「5c」と「アイパッド・エア」、「アイパッド・ ミニ」。アイパッド販売は2600万台で、アナリスト予想は2500万台だっ た。

アップルの地域別売上高は米州が1%減の201億ドル、グレータ ー・チャイナでは29%増加し88億4000万ドル。クックCEOは北米の売 り上げが「芳しくなかった」一因として通信事業者の新しいアップグレ ード方針で顧客が乗り換えを先送りした点を挙げた。また、上位機種 「5s」が予想よりも人気が高まり、アイフォーン販売で「5s」と 「5c」のバランスをうまく取れていなかったとも述べた。

原題:Apple IPhone Sales Trail Estimates for Holiday Quarter (2) (抜粋)

--取材協力:Beth Mellor. Editors: Pui-Wing Tam, Reed Stevenson

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