米国株(24日):6月以来の大幅安-新興市場不安で

米株式相場は6月以来の大幅下落。 主要株価指数は週間ベースで2012年以来の大幅安を記録した。新興市場 通貨が売られる中、世界の市場が一段と不安定になるとの警戒が強まっ た。

ダウ平均の構成銘柄ではキャタピラーやゼネラル・エレクトリック (GE)、ボーイングが下げの中心となった。予想を下回る利益を発表 した鉄道会社カンザスシティー・サザンは15%下げ、2008年以来の大幅 安。スロットマシンメーカーのインターナショナル・ゲーム・テクノロ ジー(IGT)も15%急落。同社の昨年10-12月(第1四半期)の利益 はアナリスト予想に届かなかった。

S&P500種株価指数は前日比2.1%安の1790.29で終了。終値では 昨年12月17日以来の安値水準。週間では2.6%下落。ダウ工業株30種平 均は318.24ドル(2%)安の15879.11ドル。週間では3.5%下げた。

ファースト・シチズンズ・バンクシェアーズのエリック・ティール 最高投資責任者(CIO)は電話取材で「新興国市場と為替相場の不安 定な状況が米国市場に影響を及ぼしている」と指摘。「昨年の力強い上 昇の後には、こうした過剰反応の売りが出る可能性は予期されていたこ とだ」と述べた。

新興国通貨は前日に過去5年で最悪の急落となった。アルゼンチン が外為市場での買い支えを減らしてペソを事実上切り下げたことなどが 背景。トルコ・リラが大きく下げたほか、ウクライナのフリブナは4年 ぶり安値、南アフリカ共和国のランドも下げ、2008年以来で初めて1ド ル=11ランドの水準を割り込んだ。

「大量の売り」

一部新興国に対する投資家の信頼感は失われつつあり、米連邦開市 場委員会(FOMC)が債券購入の縮小を昨年に示唆して以降に始まっ た通貨の売りに拍車をかける形となっている。S&P500種は前日 に0.9%下げ、ダウ平均は1カ月ぶりの安値となった。中国の製造業購 買担当者指数(PMI)が製造業活動の縮小を示したことが売りを誘っ た。

この日はMSCI新興市場指数が1.5%下落。年初からの下げ幅は 5%を超えた。欧州の主要株価指数は6月以来の大幅安となった。

BTIGの株式ストラテジスト、ニック・ザンダーズ氏(ロンドン 在勤)は電話取材で、「こうした新興国通貨が大量の売りを浴びてい る」と指摘。「ロシア・ルーブルやインド・ルピー、ブラジル・レア ル、南ア・ランドなどはすべて下落しており、その主因は米国の緩和縮 小だ。新興国の成長の恩恵を受けてきた企業の多くが今や、状況反転を 予想している」と述べた。

ボーイングやキャタピラーが安い

S&P500種の業種別10指数はこの日すべてが下落。資本財株や素 材株の下げが最もきつかった。ダウ銘柄ではボーイングが3.3%、キャ タピラーは2.6%それぞれ下げた。

景気敏感株で構成するモルガン・スタンレー・シクリカル指数は 3%下げて、昨年4月以来の大幅下落。ダウ輸送株平均は4.1%安と、 1日の下げ幅としては2011年以来の最大を記録した。

カンザスシティー・サザンは15%安。10-12月(第4四半期)決算 は利益がアナリスト予想に届かなかった。石炭運送の減少を要因にエネ ルギーの売上高が17%落ち込んだ。

IGTも15%安。10-12月の1株当たり利益は25セントと、アナリ スト予想平均を6セント下回った。

原題:U.S. Stocks Tumble Most Since June on Emerging Market Turmoil(抜粋)

--取材協力:Inyoung Hwang. Editors: Jeremy Herron, Lynn Thomasson

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