債券は上昇、米金利低下や株急落で買い優勢-超長期債利回り大幅低下

債券相場は上昇。世界的なリスク回 避の流れを背景とした米国長期金利の大幅低下や円高・国内株価の急落 を受けて買いが優勢となった。需給改善観測もあって超長期債利回りの 低下が大きくなった。

東京先物市場で中心限月の3月物は前日比25銭高の144円60銭で開 始。午前の取引終了にかけて144円52銭にやや伸び悩んだが、午後に入 るとじり高で推移。2時30分すぎに34銭高の144円69銭と中心限月の日 中取引ベースで昨年12月10日以来の高値を付け、結局は27銭高の144 円62銭で引けた。

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、前日の海外市場は明確 なリスク回避の動きだとし、「中国の製造業関連指数の落ち込みが一因 だが、アルゼンチン・ペソの急落など、月末の米連邦公開市場委員 会(FOMC)で2回目の量的緩和縮小を控えてドル・キャリー取引の縮 小が進んでいる印象」と指摘。「次回FOMCで縮小を見送ればかなり サプライズで、フラット化の流れを止めるきっかけになり得るが、今の ところは見込みづらい」と言う。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の332回債利回 りは同2ベーシスポイント(bp)低下の0.635%で開始。いったん は0.64%を付けたが、午後に入ると水準を切り下げ、3bp低い0.625% と昨年12月5日以来の低水準まで下げた。5年物の116回債利回りは 1bp低い0.20%で始まり、0.205%まで低下幅を縮める場面もあった が、2時40分頃からは再び0.20%。

ブルフラット

超長期債の利回りは大幅に低下。20年物の147回債利回りは2.5bp低 い1.465%で始まり、一時は1.47%を付けたが、午後に4bp低い1.45% と昨年10月24日以来の低水準を記録した。その後は1.455%。30年物 の41回債利回りは3bp低下の1.63%で開始し、午後2時30分すぎに は1.61%と昨年11月12日以来の低水準を付けた。その後は1.615%。

バークレイズ証券の丹治倫敦債券ストラテジストは「昨日の20年債 入札結果の強さに加え、中国の指標やアルゼンチン懸念によるグローバ ルなリスク回避の流れもあり、今日はブルフラット化した」と指摘。た だ、20年債は「利回りが1.5%を切ると急激に需要が弱まる傾向があ る」とし、投資家需要を見極める必要があるとも述べた。

23日の米債相場は大幅高。米10年国債利回りは前日比9bp低下 の2.78%程度となった。米株相場は下落し、S&P500種株価指数 は0.9%安の1828.46で終了した。24日の東京株式相場は大幅下落。 TOPIXは1.8%安の1264.60で引けた。円相場は対ドルで103円台前 半。

JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長 は、中国の経済指標悪化などを背景に世界経済に対する警戒感が出てい るとし、「昨日の米国株安、米債利回り低下、円高進行を受けて、日本 株も下落し、円債市場は買いが優勢となっている」と話した。

日銀がきょう実施した長期国債買い入れオペ(総額7000億円)の結 果によると、残存期間「1年超3年以下」、「3年超5年以下」、「10 年超」の3本ともに応札倍率が前回に比べて低下した。国債市場で売り 圧力が弱まっていることが示された。落札利回りは中期ゾーンが市場実 勢より高くなったが、おおむね予想範囲内との見方が出ていた。

シティグループ証券の道家映二チーフJGBストラテジストは、 「きのう20年債入札を消化し、流動性供給入札を除けば、来月4日の10 年債入札まで長い年限の供給がない。加えて、日銀の買い入れによる需 給改善効果も期待される」とし、目先は需給改善方向だとみていた。

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